コラム

踏み上げ相場の前兆をみつけるためには

 

できるかな

 

「底値かな?」「そろそろ買い時かな?」投資を始めて間もない方から、ベテラン投資家まで、誰もが悩むのが相場の転換点を見極めることです。今回は、市場が上昇に転じる「踏み上げ相場」の前兆を、身近な例を交えながら見ていきましょう。

さまさまなヒント

まず、市場の雰囲気づくりの主役である「出来高」に注目です。例えば、毎日100万株程度しか取引されていなかった株が、突然300万株も取引されるようになったとします。これは、大口投資家が「この株は安い!」と判断して買い始めた可能性があります。特に複数の人気銘柄で同時にこうした動きが見られると、相場全体が上向く前触れかもしれません。

次に、企業の業績予想の変化を見てみましょう。「今期の利益は前年比30%減少の見込み」と発表していた企業が、「実は20%の減少で済みそう」と修正してきたとします。一見すると、まだマイナスじゃないか?と思うかもしれません。でも、「予想より悪くない」という事実は、市場を大きく勇気づけるものなのです。

面白いのが、市場参加者の心理の変化です。例えば、ある企業の工場で小規模な事故が起きたとします。以前なら株価が大きく下がるような出来事でも、「案外、大したことないな」と冷静に受け止められるようになってきたら要注意。市場の底値が近いサインかもしれません。逆に、「新製品の開発に着手」といった小さなニュースでも株価が大きく上がるようになると、相場の空気が変わり始めた証拠です。

チャートを見るのが好きな方は、テクニカル指標にも注目です。25日移動平均線が75日移動平均線を下から上に突き抜ける「ゴールデンクロス」や、売られすぎを示すRSIの反転など、上昇相場への転換を示す定番のシグナルがあります。ただし、これらの指標は「後からみると確かにその通りだった」ということも多いので、過信は禁物です。

大切なのは、これらのシグナルを総合的に判断することです。たとえば、業績の下方修正が一巡し、出来高が増え始め、悪いニュースへの反応が鈍くなってきた...。こうした変化が重なってきたら、相場の転換点が近づいているかもしれません。

忘れてはいけないこと

ただし、忘れてはいけないのが、世界経済の動向や各国の政策です。例えば、米国の利上げ観測や中国経済の動向など、グローバルな視点も持ち合わせておくことで、より確度の高い判断ができるようになるでしょう。

 

 

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