内需株と外需株のメリット・デメリット
株式投資を行う上で、銘柄選択の重要な分類基準の一つに「内需株」と「外需株」があります。これらはそれぞれ異なる特性を持ち、経済環境や為替変動によって異なる動きを見せます。本稿では、内需株と外需株それぞれのメリットとデメリットを解説します。
目次
内需株とは
内需株とは、主に国内市場向けにビジネスを展開する企業の株式を指します。小売業、不動産、銀行、通信、公共サービスなどがこれに該当します。
内需株のメリット
- 為替リスクが低い:売上の大部分が自国通貨で得られるため、為替相場の変動の影響を受けにくい。
- 国内経済政策の恩恵を受けやすい:政府の景気刺激策や金融緩和策などの効果を直接享受しやすい。
- 事業環境の予測がしやすい:海外事情に詳しくなくても、自国の経済動向を把握していれば投資判断がしやすい。
- 人口動態の影響が明確:高齢化社会では医療・介護関連の内需株が伸びるなど、人口構造の変化との関連性が分かりやすい。
- 国内の災害や危機に対する回復力:国内の復興需要などから恩恵を受けやすく、回復も早い傾向がある。
内需株のデメリット
- 成長の天井が見えやすい:特に人口減少国では、市場の拡大に限界がある。
- 国内景気に強く依存:国内経済が低迷すると直接的な打撃を受ける。
- グローバルトレンドから取り残されるリスク:海外の革新的なビジネスモデルへの対応が遅れる可能性がある。
- 競争の激化:限られた国内市場で企業間の競争が激しくなりやすい。
外需株とは
外需株とは、売上の多くを海外市場から得ている企業の株式を指します。自動車メーカー、電機メーカー、機械メーカー、総合商社などが代表的です。
外需株のメリット
- 成長市場へのアクセス:新興国など成長著しい海