2024.10.18に開催致しました光フードサービス(138A)IRセミナー&質疑応答の書き起こしになります。
登壇者名 代表取締役社長 大谷光徳 様
IRセミナー
ただいまご紹介いただきました大谷でございます。
本日はありがとうございます。よろしくお願いします。
では、まず私の方から会社の説明を簡単に前半させていただいて、その後Q&Aという形でご質問いただいて私が答えるという流れで進めさせていただきます。
私の説明は30分から40分程度を予定しております。
なるべく丁寧に心を込めてご説明させていただきます。よろしくお願いします。
会社概要
では、私の方から会社の説明をさせていただきます。
光フードサービスという会社でございまして、代表の大谷でございます。よろしくお願いいたします。
今年上場した若い会社です。創業16年でございまして、私は現場のたたき上げでございます。16年前は初代店長でありました。今では60数店舗になりましたが、いろいろな紆余曲折がありまして、今年無事に上場ができました。その中の具体的なお話をこれからさせていただきます。
我々の業態のブランド一覧でございますが、ご覧のとおり4ブランドあります。この「大黒」、今皆さんがお座りいただいているこちらの店舗が我々のメインブランドでございます。サブブランドとしまして「魚椿」というお店がございます。新鮮なお魚と揚げたての天ぷらが売りのお店です。あとラーメンと焼肉をちょっとずつ展開しているという状況です。
業態のポートフォリオでございますが、説明したとおりほとんどが大黒であるというようなポートフォリオでございます。
続きまして、我々の「大黒」およびサブブランドである「魚椿」の簡単な特徴ですが、基本的には客単価がほとんど一緒です。2,466円が去年の実績でございまして、着目していただきたい点は一組あたりの平均客数が1.4名ですので、基本的にはお一人様が多いビジネスでございます。
来店客の年齢層は30代から50代が中心となっております。最近は特に若い女性の方も増えてきております。メインターゲットは30代から50代と書いてありますが、もう少しお年を召された方ももちろんいらっしゃいますし、先ほど申し上げたとおり若い女性の方も今お一人様でいらっしゃるということも増えてまいりました。なので、幅広い客層に我々は支持されているのかなと考えております。
ご覧のとおり小さなお店でございますので、この厨房がコックピットのような造りになっているのが特徴でございます。スタッフがほとんど動かなくても、ビールを注ぎながら焼きとんの串を焼くことができますし、天ぷらなども揚げることができます。店舗によっては一歩も動かずに作業ができるような、コックピットに近い厨房が特徴の小さな飲食店です。そういった工夫をしております。
では次に、セントラルキッチンについてご説明します。我々は現在2拠点にセントラルキッチンを設けており、一つが名古屋市、もう一つが津島市にございます。
ここでは、本日皆さんにお召し上がりいただく串なども全て作っております。このような工場で作ることによって、先ほどご説明した厨房内がコックピットのような作りになっている点を活かし、店舗での負担を減らそうとしています。店舗での仕込みを減らすことで、セントラルキッチンに作業を集約し、店舗内での一坪あたりの効率を上げ、小さい厨房でなるべく大きな売上が取れるような工夫を施しております。
特徴・強み
我々の特徴と強みは主に二つございます。
一つ目は立呑みスタイルです。基本的に10坪の立呑みのお店をメインで展開しております。この立呑みスタイルと小箱モデルを掛け合わせることによって、一坪あたりの収益率を最大化することを目指しています。
立呑みスタイルの利点は、席数が限定されないため、一坪あたりの席効率を最大化できることです。また、回転率が早く、平均滞在時間が60分ですので、狭いエリアで効率的に回転していきます。
最近、コロナ禍を経て消費者の利用動機が変化してきました。大人数の宴会は控える傾向が続いていますが、少人数での利用は増えています。例えば、会社帰りに一杯だけ飲みたい、宴会前のウォーミングアップ、二次会や三次会の利用など、短時間利用や早い時間帯、遅い時間帯の利用が増えています。これにより、我々の店舗は早い時間帯から遅い時間帯まで高い客席稼働率を維持できています。
二つ目の特徴は小箱モデルです。セントラルキッチンを上手に活用し、厨房面積を最小限に抑えながら効率を追求しています。少ない人員で最大効率を図れるこのモデルにより、固定費が抑制されるメリットがあります。
また、我々はドミナント展開という特徴も持っています。例えば、名古屋駅周辺には8店舗、栄エリアには6店舗など、狭いエリアに集中して出店しています。東京では蒲田や新宿、宮城では仙台、最近では広島にも展開を広げています。
こういったドミナント展開というのが我々の得意とするところとなっております。そのメリットをこれから説明していきたいと思っております。
一般的にはドミナントというのは、そのエリアで求人広告を打つと、エリアで人をやりくりできるからメリットがあるというような、そういったメリットがあるのですが、我々独自のメリットがあります。
どういうメリットかと申しますと、お客様に再来店していただいたり、場合によってはお客様がはしごをするというような、そういった戦略が我々の得意とするところでございます。そういった戦略を実現することができるという特徴がございます。
ドミナントを活かした、お客様が再来店する、お客様がはしごをしていただけるというのは、こういったロジックで行われております。それは何かと申しますと、まず店舗では接近戦と呼んでいるのですが、お客様との物理的な距離が近いものですから、接触回数が多いという特徴がございます。
ザイオンス戦略は接近戦を活かした戦略でございますが、また、トライアングル戦略と言って、我々スタッフとカウンターを挟んだ対面に、別々にご来店されたお客様同士が隣に並んでいらっしゃいます。立呑みカウンターですから、全然知らない方同士で共通の話題で盛り上がることがよくあります。これを社内ではトライアングルと呼んでいるのですけれども、こういったトライアングルをたくさん作ることによって、お客様がみるみるファンになっていくという戦略でございます。
スタッフとの距離が近い接近戦を施していくと、店舗内でコミュニケーション、コミュニティがどんどんできあがっていくわけです。これがお客様にとっては来店動機につながっていくというような戦略なのですけれども、そうしてみるみるファンになっていったお客様が、こういった各種店舗のイベントであったり、今も貼ってありますハンバーガーのポスターのように、スタッフのお誕生日をみんなで盛大にお祝いしようじゃないかとか、そういったイベントなどを各店舗で打っていくことによって、お客様の来店頻度を高めていこうとしています。
接近戦をすることによって、月1回だったお客様を月2回、月3回来店していただけるような来店頻度、そういった来店の「動機づけ」をすると社内では言っているのですが、そういった施策・戦略でございます。
接近戦をして、お客様がファンになって、更に我々はドミナントをしているため近くにお店がいっぱいあるわけです。スタッフを定期的にシャッフルいたします。そうすると何が起こるかと言うと、活きの良い若いスタッフがなんと隣の店の新店長に就任するというような、そういったシャッフル人事を行うことによって、ここのお店のここのスタッフが推しだったお客様が「じゃあそれは一言お祝い申し上げに行ってくるよ」なんて言って、隣のお店に行ってくださるわけです。これをはしごと呼んでるのですが、また戻って来るんですね。「あいつ頑張ってたよ」と。たった一人のお客様が、ここのお店で推しのスタッフの子が隣のお店で店長に就任するって言うから「一言お祝い申し上げに行ってくるね」と言って、またその日の内に戻ってきて「あいつめちゃめちゃ頑張ってたよ」と報告しに来てくださる。これ来店回数3回なわけですね。こうやって来店頻度、来店回数を上げていこうというのが【再来店・はしご戦略】です。これが我々今グループ内で非常に上手くハマっておりまして、それぞれのドミナントしているエリアの総再来店回数がみるみる広がって大きくなっているという戦略でございます。
2024年11月期第3四半期決算情報
実際の数字についてご説明させていただきます。ご覧のとおりです。この後また詳しく説明しますけれども、売上は順調です。利益が想定していたよりも下振れております。
ところが営業利益率、現在のこれ直近のサマリーですけれども、9.2%ということです。
詳しい数字のお話でございますけれども、損益計算書のところのお話を続けてさせていただきます。
着目していただきたい点は原価率ですね。原価率が改善をしておりまして、その分利益にいい影響を与えているのですが、その中でもこの販管費ですね。販管費が若干重たくなっております。
これは何かと言いますと、また次のページで説明しようかと思いますが、繰り返し2回同じ話をしてしまうかもしれないのですが、今年8店舗出店予定だったのです。実は10店舗出店をしてしまいまして、その分採用もかけますし教育にも充てますので、やはりこの販管費というところが先にどうしても費用としては先行してしまっております。
弊社は飲食店ですので物件を取得するコストや、備品消耗品というコストなど、先にコストが先行しますので、その分販管費が上振れてしまったといったような、そういった結果でございます。
なのでそんなにネガティブではないのかなというふうに我々は認識をしているところです。
続きまして、今回第3クォーターの決算説明で下方修正を入れたのですけれども、その下方修正の中の要因の一つがやはり人件費が上がっているというのは、新規出店用に新しい人をたくさん抱えてしまっているので、その分のコストが大幅にかかってしまったという結果です。採用費もかかっていますし地代家賃なども上がっています。当然ですけどもそれに伴う税金も納めなければならないので、その辺のコストがちょっと重たかったなというような分析です。
次のスライドなのですけれども、売上構成は全然変わっていませんね。直営店売上がほとんどですし、その中でもこの大黒の売上がほとんどになっていますので、どこかの売上が下がったとか急に売上が極端に何かが悪くなったというようなことは見られない、そういったグラフになっております。
売上高に関しては概ね順調です。これは第3クォーターの数字ですから、これ遠くの方見えますかね。第1クォーター、第2クォーター、第3クォーターというふうに並んでおります。クォーターごとの売上推移をしておりますので概ね順調ではないのかなというふうに思っております。
しかし、今まですごくいい勢いで10%を超える営業利益でずっと成長してきたのですけれども、ストンと今落ちているように見えております。これは先ほど再三ご説明している通り、もう我々上場を今年してですね、鼻息が荒くなっていますから、もう出せるのだったらどんどん出店してやろうぜという、そういったちょっと鼻息荒めの出店構成によるコスト増だというふうに認識をしております。
実際の月次の売上をご覧いただいてもお分かりいただけると思うのですが、売上はさほど変わっていません。客数も減っていません。客単価も概ね横ばいです。
ですので5、6、7、8月とですね、既存店の売上があれ、ちょっと勢いなくなってきちゃったんじゃないのというふうに見えると思うのですが、去年のお話をすると、我々去年の今頃ちょうど上場直前でございました。我々、上場できるかどうかの瀬戸際におりました。僕は現場で何をしていたかというと、現場を奮い立たせてですね、いいかお前ら売って売って売りまくれってやっていた。これは去年のちょうど今頃です。スーパーサイヤ人だったので、もうカンフル剤を打ちまくっていたみたいなところで、そこと比較されてもですね、ちょっと苦しいぞと。今はもう元に戻っていますから。普通のサイヤ人ですから。
わかりますか皆さんこの例え。最近の若い人にこれを言ってもポカンとされるのですよね。マジかと、ドラゴンボールが通じないのかという。
本題に戻りますが、本当に去年の今頃の数字はちょっと良すぎたなというところがありますので、今は元に戻っていると我々は認識をしております。
これはどういうことかというと、今進行している期と来期を今度比較すると、また元の成長角度に戻ったなというふうにきっと思われるのではないかと、それぐらい僕らは今やっているビジネスに対してポジティブに捉えています。
出店状況ですね、先ほど申し上げたとおり、だいぶ予定を上振れるような新規出店をしております。ここは開示している情報しか僕はお話ができませんので、実はここにも仕込みがしてあるのですとか本当は言いたいのですけれども、今開示している情報では8店舗出す予定だったのだけれども、今10店舗が出ているというところまではオープンにしている情報です。さらに前のめりで頑張ろうと僕個人は思っているところです。
続きまして、主要なKPIですね。我々が特に大切にしているのは、この既存店の売上が上がっていくというところが非常に僕らにとっては生命線であると。僕らのビジネスの強さはここにあるということは再三皆さんにはご説明させていただいているのですが、こういった既存店の売上というのは今後も継続的に伸ばし続けていこうという戦略でございます。
どうやって伸ばすのかと言うと、客単価は上げられませんので客数を増やすしかないわけです。
では、どの客数を増やすのかという話なのですが、新規のお客様として、海外からのお客様が今たくさん来ているらしいからそういう人たちを取っていこうということはほとんど考えておりません。今来てくださっている常連のお客様をもっと増やしていこうという考え方でやっています。そうやって客数を増やそうではないかと。
我々が増やすお客様は、先ほどのはしご戦略のお話を思い出していただきたいのですが、外国人を増やそうとしているわけではないのです。今日来てくださっているお客様があっちのお店に行って、またホームのお店に戻ってきたら客数が3になるわけです。こういった客数を増やしていこうではないかという、その常連客数を我々はKPIで管理をしております。
それが去年の第3クォーターと比較して、今年の第3クォーターでは実にこれぐらい。去年は300人しかいなかった毎日来ているようなお客様が、今年は484人に増えているという、こういった常連のお客様を増やしていきながら、客数増、すなわちそれは売上増、既存店の売上を上げていきながら、さらにそこに新規出店をかぶせていこうという主要なKPIでございます。
貸借対照表のお話なのですけれども、ここで着目していただきたい点は、当然なのですが、自己資本比率が上場の公募増資により、かなりキャッシュリッチになりました。なので自己資本比率、会社の健全性といったところはかなり大きく改善をいたしました。ということがよく見て取れるところです。
ということで、先ほどちらっとこの既存店の売上を上げていくためにどういう戦略なのかということで、そのお客様の来店動機にアプローチをして、どんどん来店頻度を高めていきましょうというお話をしたのですが。
我々は今全部で60店舗ぐらいあって、その中でどの店舗が一番レモンチューハイを売ったのかという、この夏の「レッチュー甲子園」というのを開催しました。ここ(大須観音店)はベスト4まで行ったんだっけ、ベスト4までこの店舗行ったんですよ。お客様を巻き込んだそういったイベントなどもこうやって数多く打ちながら、19万杯とか出ました。レモンチューハイが。
それぞれ皆さん推しの店舗があるわけです。皆さんホームのお店があって、なんとかこの店を勝たせてやろうみたいな。そうやってチーム一丸となって、優勝した店舗なんかはお客様が外で胴上げしてましたけども、そんな遊び心も少し入れながら、それはすべてお客様の来店動機にアプローチをしています。
自分の推しのお店があんなことやってるから、よし、じゃあ一杯だけでも飲みに行ってやるか、というような動機を与えることによって、お客様が実際に来店してくださるという、そういった来店動機にアプローチをしたようなイベントなんかも数多く我々は打っております。接近戦を効かせております。
2024年11月期業績見通し(変更あり)
次ですが、業績の見通しでございます。今日皆さんに一番お話をしたかったところなのですが、実際下方修正したことによって、これくらいの着地見込みでございますので、当初予定していた売上はほとんど達成できますが、営業利益を3億出す予定だったのが2億に削られました。
これは先ほど申し上げた通り、来年に向けての出店を加速しましたので、どうしてもコストが先行してしまったというのはあるのですが、これは来年また一気に取り返せますので、そんなにネガティブではないのかなと思っております。
もう一点皆さんにお伝えしたかったのが、今期の新規出店、ちょっと僕の見通しが甘くて、どこが甘かったかというと、東京中野、それから広島などが新規出店を今年したのですけれども、ちょっと思うより立ち上がっていなくて、時間がかかってしまっているなというところがあります。そこは我々としては改善しなければならないな、見通しが甘かったな、もうちょっと売れると思ったんだよな、という状況です。
なので来期の経営計画では、もう少し固めの売上予算をしっかり立てて、もうちょっと売れると思うけど、でも保守的に控えめに売上予算は立てておかないと、ということを今年十分学びましたので、固めの経営計画を立てていこうという感じでいこうかなと思っております。
今第3クォーターのご説明をしておりますので、次はもう本決算です。本決算を出すということは、来期どれくらいの数字で頑張りますということを発表するわけなのですが、場合によってはちょっと物足りないような予算になってしまうかもしれませんが、今日僕は皆さんにお伝えしたいなと思ったのは、今年このような学びがあったわけですからね、来年は本当に保守的な計画を出したものの、逆に上方修正かけられるような、それぐらい固い目標数値でいったほうが、そのほうがいいっぽいぞ、ということを学びましたので。
今年上場したばかりですからね、いろいろ学ぶことがたくさんありましたので、来年はそうしていきたいなというふうに思っております。
説明をもう少し深堀りをしているところなのですけれども、大きく分けてやっぱり2つですね。先行投資が重たかった、来年に向けての新規の出店の仕込みをかなり今多めにやっていますので重たかったということと、今年出した新店舗ですね、新規出店した店舗の立ち上がりが思っていたよりも遅れているというところが大きな要因です。
あと2つあるのですけれども、名駅西口エリアに3つお店があったのですけれども、建物の老朽化で取り壊しがありました。それって今年予測ができなくて、もうここ12年とかやっていたお店なのですけれども、ずっと毎回毎回再契約できていたのです。今回も再契約できるだろうなと思ったら、いや実はもう取り壊します、みたいな話になりまして、えーってなったのがこの名駅西口の3店舗でございます。そういったちょっと不測の事態もやっぱりあるので、こういった不測の事態も本来ならば予算の中に取り込んでいかなきゃいけないなというところを痛感した出来事でございました。
あとこれあんまりオープンにしていないのですけど、ちょっと言っていいですか。僕は実は焼肉生まれの焼肉育ちのずっと焼肉の職人上がりなのですが、今日皆さんにお召し上がりいただくお肉、結構自信があって、これぜひお召し上がりいただきたい。実は屠殺場と呼ばれる食肉工場なんかにも僕は出入りができますし、そこで出会ったお肉が美味しくて、それをぜひ皆さんに熱々の状態で召し上がっていただきたくて、この大黒というお店を作ったのです。お肉にすごい自信があるわけです。
僕は焼肉生まれ焼肉育ちみたいな人間ですから、これは得意な焼肉でチャレンジがしたいと、かねてから思っておりまして、3年くらい前に実は江南市というところでロードサイド型の焼肉屋をひっそりとオープンをしておりまして、串焼きのマーケットって大体3000億くらいしかないという風に言われているのですね。僕は600店舗やろうという風に話をしているのですけども、これだと大体会社の売上で言うと300億とか400億くらいしか目指せないわけです。ところが焼肉のマーケットって5000億以上あるマーケットという風に言われていますので、僕はここで勝負したいと。上場することによって市場から資金を集めましたので、このお金を使って僕は一発大勝負したいと思っていて、実はこの焼肉を仕込んでおりまして、当然なのですけれども今ずっと改善を続けておりますので、今はまだ収益化していないです。
なのですけども、いつかこいつで大きいニュースを流してやりたいなという野心がありまして、こいつがちょっと今リニューアルなんかをしたりとかして、若干お金を使ってしまいまして、少し可愛くない状態なのですけども、うまくいけば大きく火を吹くし、ちょっと難しいかもしれないなと思ったら、ある日突然なかったことにするかもしれません。それはわかりません。なのですけれども一応私は上場企業の創業経営者ということで野心家でありますので、こういった仕込みも今後継続してやっていこうと。ちょっと損出してしまうかもしれませんけど、何やってんだよっておっしゃらずに、やってみたらいいじゃないかという温かい目で見ていただければという風に思っております。
店舗数の推移はご覧の通りですね。こうやって減っているのはさっきの名駅西口の定期借地契約満了で撤退した店舗でございます。基本的に赤字で撤退は今のところ一件もありませんので、どんどん新規出店を重ねていきたいなという風に思っております。
出店のペースのお話ですけれども、今年は8店舗出店する予定だったのですが、まあちょっと10店舗出しちゃうのですが、大体これくらいのペースで行こうと思っています。ここは2019年とコロナがありましたので出店ペースが鈍化していますけれども、大体これくらい1.1倍成長くらいで新規出店をしていくのがちょうど我々の身の丈にあったペースでございまして、この1.1倍くらいをずっとこうやって掛け算していくと目標である600店舗に2038年くらいに到達する予定であります。
なので、まあその辺で多少のこういうのはあるとは思うのですけれども、大体それくらいのペースで粛々と淡々と、我々あまりバズるのが苦手なものですから、ほんとコツコツやってるなっていう、それくらいのペースで、あまり目立たずに毎月ちゃんと利益をコツコツ計上できるような、それくらいのペースで展開をしていきたいなというふうに考えております。
皆様お待たせいたしました。配当を出しますので11月末です。
成長戦略
成長戦略のお話をさせていただきます。
先ほど申し上げた通りですね、既存店の売上が伸びていくというのが僕らの成長戦略の要であります。これはどの上場企業も既存店がこんな成長し続けるなんてありえないです。我々はこの継続した既存店の成長というのをまずは1本目のドライブにしていこうというふうに思っております。
さらに新規出店ですね。新規出店を積み重ねていくことによって売上利益がこうやって成長していく。でもそれって誰がやるのってやっぱり人間だよねということで、この人材の確保というところを3本の柱に掲げて、このLTVというのはライフタイムバリューです。顧客ライフタイムバリューというのを最大化していこうではないかというような成長戦略を描いていきたいなというふうに思っております。
具体的にはこちらです。デジタル戦略といって、今日皆さんお食事をされると思うのですけれども、基本的にはお持ちのスマホを使ってオーダーしていただくようなモバイルオーダーを全店舗に導入しております。これはお客様の利便性はもちろん大事ですが、CRM戦略といって、お客様の属性等、我々としてはビッグデータとして蓄積されていく。レモンサワーがお好きな方には、「いらっしゃいませ、今日もレモンサワーでよろしいでしょうか」といったような気の利いたサービスができるのもCRM戦略でございます。
そういったデジタルをうまく掛け合わせながら、一方で毎回ご来店のたびにスタッフが一個ずつ手でハンコを押していくようなこういったスタンプカードも、あえてアナログの温かさなんかも残しつつ、デジタルとアナログをうまく掛け合わせた戦略を継続してやっていきたいと思っております。
そして先ほどご説明した通り、この店舗の例えば店長の誕生日にお客様を巻き込んでみんなで盛大にお祝いしようというようなイベントであったり、ここのお店(大須観音店)であれば6周年のイベントを大々的に行おうではないかというお店のイベントであったり、先ほど申し上げた通り、夏のレッチュー甲子園みたいなレモン酎ハイをどの店舗が一番飲むんだというような、そういったイベントなんかも掛け合わせながら、既存店の売上を継続的に上げていこうという流れでございます。
ご覧のような結果が出ます。これ大黒住吉店といって僕が初代店長だった時のお店の売上です。16年前の数字ですね。創業16年のお店ですが、まだ売上が伸びているのです。2号店は金山店なのですが、金山店もまだ伸びています。名駅西口店は9月末に閉じてしまいました。残念ながら。でも伸び続けました。こういった15年以上やっているお店がまだまだ伸びるのです。既存店の売上が。ここ(大須観音店)は今6年目なのですけれども、まだ伸びています。
今年出したばっかり、去年出したばっかりの、まだ若い店舗でございますので、1年生2年生がいっぱいいますから、当然飲食店で客席数というキャパがありますので、当然いつかはどこかで頭打ちするのはそれは僕でも分かるのですけれども、とはいえ若い店舗がまだこれだけありますので、若い店舗がまたこうやって成長していってくれれば、全体の既存店売上、全体の昨対を割っていくというのはまだそんなに気にしなくてもいいのかなと。まだしばらく継続した成長が見込めるのではないのかなと考えています。
ご覧の通り、我々はこのドミナント展開が大変得意でありますので、このドミナント展開できるエリアは日本全国で163駅ございますので、我々はこういった駅に出店をしていこうと。1日の乗降客数が16万人以上ある駅です。そこであれば我々は少なくとも5店舗以上ドミナント展開できますので、そういった展開をこれからも広げていきたいなと考えております。
これは名古屋のマップなのですけれども、名古屋で行きますと名駅、金山、栄です。これは我々一駅ドミナントというふうに呼んでいるんですが、名駅でドミナントができれば、今度は金山でドミナントができるはずだと。金山でドミナントできたら栄でもできるはずだ、というのを日本全国こういうエリアってたくさんありますので、ご覧のように出店のパターンを3つに分け、ご覧のようにドミナント出店をしていきたいなと思っております。
最後になりますけども、やっぱり人が大切です。特にこのようなお客様との席が近い、距離が近い、こういったお店というのは、やはり接客力って非常に重要になってきますので、そういった人材採用の確保が大きな課題になっていくのかなと思っております。
我々が今一番力を入れているのが右側ですね、離職率の低減でございまして、とにかく外食業界の年間の平均離職率が27%と言われております。去年の我々光フードの離職率の実績が16%でしたので、非常にやめにくい会社になっております。今期まだ閉じていませんけれども、今の時期の現状の数字で11%でございます。離職率が非常に低い離職率を今後も継続していこうと思っております。
やはり一番の離職の理由が、アンケートをとってみたら「私はこんなに頑張っているのになんであの人の方が給料高いの」という内容でございました。それはどういうことかというと、人事考課制度だと思うのですね。正しい努力をすれば正しい給料がもらえるというところの、ここをしっかりと長期定着に向けてそういった人事考課制度の不公平感をいかに排除していくのかというところが非常に重要になっていくのかなと。我々は今ここに一番力を入れてやっております。
というわけで、再三繰り返しになりますが、既存店の売上が伸びていくというのが我々得意でございまして、ここに僕らは強みを持っております。それをさらに新規出店を上乗せして、ご覧のような急成長を力強く推し進めていこうというふうに考えております。
簡単ではございますが、40分ぴったりじゃないですか。ご説明とさせていただきます。ありがとうございます。
質疑応答
Q. 名古屋では利益率を下げてまで新規店は増やさないとおっしゃっていましたが、今日は新規店のために利益率が下がっているとおっしゃっています。これはなぜでしょうか。
A. そりゃあすけべ心ありますよね。人間ですもの。この度の上場のタイミングで、実は今まで聞いたことのないようなJRさんから「うち入りませんか」みたいな、そういったお話いただけました。これは食いつかないわけにはいかないだろうということで、今年はさすがに8店舗で収めるぞって言っているにもかかわらず、そういったいいお話、今までいただけなかったようなお話は、もうちょっと率先して取れるものは取っていくぞというお話を今させてもらっています。
これは当然ですけれども1年間かけてやる話なので、途中でどこかでブレーキを踏むこともできますし、何も期首と期末、我々決算が11月末ですから、そこを基準点として8店舗ですけれども、これが例えば3月決算にすると、これほら不思議8店舗になっちゃったよねというようなことももちろん起こり得るわけで、どうしても不動産物件というのは水物でありますので、その辺多少前後するというのは全然あるのかなというふうに思います。
前半失った利益率は後半取り返せばいいと我々は思っていますので、そこら辺は上手に帳尻を合わせていきたいと思います。
Q. 先ほど前年度は上場準備ということでスーパーサイヤ人レベルで頑張っていたというお話がありました。ということはスーパーサイヤ人レベルが営業利益率10%で、普通の時はそれよりも下がる利益率になってしまうのでしょうか。
A. そうですね、確かにスーパーサイヤ人レベルは強いですもんね。なんですけれども、分析した結果、やっぱり出店をちょっと加速、急ぎすぎちゃったがゆえの、本来採用しなくてもいいような人たちをいっぱい採用しているので、当然コストがかかりますよね。従来計画している通りの出店ペースであれば、最初にいらないコストなんて払わなくていいわけなので、その分当然ですが利益率は改善すると思います。
今期出店したばかりのまだ1年生がなかなか立ち上がっていないというところが問題かなと思っていますので、そっちの精度を上げることの方が重要なのかなと。スーパーサイヤ人の時は既存店の売上がやっぱり元気、出しちゃいけない力出してますから。
なので既存店ってすごいんですよ。さっきのグラフにもあった通り、年数が経って売上がグッと伸びていくところを収穫の秋と呼んでいるんですけれども、収穫の秋になってくると利益率がグッと上がっていきますね。なのでそういったところの利益率、この辺収穫の秋と呼んでいるんですよ。この収穫の秋は店舗利益が25%とか超えてくるので、こういったお店がいっぱいある状態というのをなるべく継続したいなというふうに思っています。
ここからここまでのことをスーパーサイヤ人というふうに厳密に言うとこうですけどね、というふうに我々は認識をしていますが、ただ再三繰り返しになりますが、払わなくていいコストを払わなければ当然利益は良くなりますし、新規出店をこれをきちっと固く保守的に見込めば、別にそんな悪い利益率にはならないだろうというふうに思っております。
我々のビジネスモデルの一番強いところというのは、既存店の売上が下がっていかないってことは利益率が落ちていかないというところが僕らの強みなので、そこが止まっていかない限り、鈍化していかない限りは、そんなに懸念する必要はないかなと思っています。
Q. 従業員は20代の方が多い印象なのですが、30代以降は退職されるのでしょうか。
A. どうですか、若い子ばかりだな。創業は我々16年の会社です。離職率が今16%の会社でございます。なので16年前に20歳で入った子は今36歳ですね。当然ですけれども、途中で辞めていっちゃう子ももちろんいますね。離職率に相当する数の社員さんはもちろん退職をしていっています。
その中でも辞めていくのって大体(社歴が)1年未満の人なんですよ。2年3年4年となっていくと一気に離職率が下がります。4%以下まで下がります。
当然今は若い子が多いですが、会社が若いので、僕もまだ若いので。44歳です。一緒に始めた創業メンバーが今うちの役員になっています。なので一緒に始めた仲間たちがまだ辞めていっていませんので、彼らと一緒に年を取っていくのかなと。平均年齢はそうやって上がっていくのかなというふうには思っております。
Q. 株主優待の新設は考えられていますでしょうか。
A. もちろん考えています。
Q. 単価の値上げについてのスタンスと、今検討されているかお願いします。
A. 単価については二通り考え方がございます。一つ目は、我々お肉を使った商売なんですけれども、当然原材料高騰しています。物流コスト高騰しています。エネルギーコストも高騰しています。なんですけれども、我々セントラルキッチンを持っておりまして、かなり大きい工場を2年前に新設したんですけれども、ここのキャパがまだ大黒100店舗を超えるまでのキャパがございまして、今実際動いているのは40%くらいの稼働なので、セントラルキッチンまだまだ余白がございます。
どんどん今スケールメリットが効いてきておりまして、どういうスケールメリットかというと、一括で購入すると当然ですけどコスト下げられます。串を打ったり肉を切ったりしているんですけれども、これ一括で製造するとどんどん効率が上がるわけですね。なので実際原材料高騰していますけれども、こういったセントラルキッチンのスケールメリットの方が今勝っているので、フードに関しての原材料費は今減少傾向にあります。なのでしばらく値上げをしなくていいのかな。
一方で、飲み物の原材料って、我々居酒屋ですので売上構成比率がフードとアルコールドリンクが綺麗に50%50%なんですね。で、例えばビールの値上げ、原材料の仕入れ高が値上げをするという風になると、我々はその仕入れの値上げ幅に乗じて売価も上げていこうという風に思っております。
ただこれは夜のニュースとかでニュース番組とかで大々的に取り上げてくださるんですよ。またビールが上がるよと、またウイスキーが上がるとニュースでどんどんやってくれるので、我々としても結構大きい顔して、しょうがないよねだってビール上がってるもんって言うようにしております。
なので考え方としては2つで、その方針を今後も継続してやっていこうかなという風に思ってます。
Q. 西口が3店舗閉鎖して、これドミナント計画で進めているのでかなり結構厳しいなと思うんですけど、周辺にまた店舗を出すのか、それとも違うところの場所を探して出店するのかっていうのが1点。
A. 開示してない情報はここで喋っちゃいけないって言われてますので、そりゃなかなか言いにくいんですけれども、当たり前ですけれど我々には店舗開発部隊というのがあって、名駅西口で3店舗定期借地契約満了で撤退するとなったらですよ、そりゃもう担当者をですね名駅西口に張り付かせてですね、不動産屋を回ってこいと。なんとしてでも名駅西口の物件を取ってこいという指示は当然出してますよね。
Q. 新規出店に伴い教育等の費用で営業利益2700万ほど悪化するっていうのはプレスリリースされてると思うんですけど、店舗の回収期間っていうのは大体どれくらいを見込んで店舗出店してるんですかね。
A. 出店時では1年半、18ヶ月で回収の目算が経つような計画で出店計画を出してます。
Q: 店舗数の推移ですね、30ページになります。これと来期が11店舗、その次の期が12店舗と、1.1倍ちょっとぐらい増えていくのかなと思うんですけど、この中で直営フランチャイズ、それから業務委託店とあると思うんですけど、比率としてはそんなに変わらないペースで増えていくという理解でよろしいでしょうか。
A: 直営とフランチャイズ、それから業務委託を我々三本柱でやっていますけれども、業務委託は社員の独立です。のれん分け制度なので箱だけ会社で作ってあげて、そこで社員を独立させて毎月店舗使用料をもらうのが業務委託です。これは社員が「独立したいです」と手を挙げないと増えないので、今後そんなに力を入れて増やしていこうとは思っていません。
FCについては、15店ある中のほとんどが9店舗以上を仙台のオーナーさん1社でやっていただいています。そういったところの増店は積極的に応援していこうと思っていますが、新規のFC希望は基本的に断っています。
ドミナントのメリットは、仙台ぐらいドミナントを組めれば初めてメリットが出ますが、全然知らない地方都市に1店だけ出されても何もメリットがありませんので基本的にはFCは断っております。結論として、ほとんど直営の出店しかしないと考えています。来期以降も伸びるのは主に直営店という理解で間違いありません。
Q: 各既存店の過去十数年間の成長推移について、各店舗の年数や推移をマトリックスのような形で示せば、新規出店と按分してそれでも利益が保てるのかが外部からわかりやすいのではないでしょうか。検討いただけないでしょうか。
A: おっしゃる通りです。それがあるとわかりやすいですね。ただ、説明しづらい例外もあるので、うまくマトリックスの中に収まればいいのですが、変な飛び出しがあると説明しづらくなります。うまくまとまる資料が作れたらいいと思います。概ね伝えたいことは同じなので、わかりやすい資料で開示していきたいと思っています。資料は後ろの頭脳陣が作成しますのでお任せください。
Q: 今期の下方修正の理由で、名駅西口3店舗の閉店の影響で営業利益に1400万円の減益要因があります。2ヶ月分なので6倍して、来期は8400万円の減益影響になると試算しています。これを打ち返して、来期この分を減益を打ち返して増益が期待できるものなのでしょうか。雰囲気だけでも教えてください。
A: 名駅西口の3店舗は本当に稼ぎ頭でした。ここが再契約できなかったときの落胆は相当なものでした。これを打ち返すほどの大きな売上を生み出す店舗を見つけるのは大変だと思います。いきなりスタープレーヤーを、大当たりを当てるのは難しいと思っています。
そのため、かなり保守的に計画せざるを得ないと考えています。大きな売上を生み出す店舗を量産できるとは言えませんからね。当然ですが、保守的に計画を立てざるを得ないと考えています。
Q. 既存店売上の7月8月9月、これ既存店の売上で101.4%、100.4%、99.9%、この伸びに関して先ほどの話の中で既存店が伸びていきさえすれば大丈夫なんですよと言いながら不安を感じるわけですよ。ここに関して既存店売上増加率の過去実績、スーパーサイヤ人じゃないもうちょっと前の過去実績ですね、そしてそことか既存店売上増加率をこれからこれぐらいの目標値で毎年上げていけるぞというような話があれば伺いたいです。
A. すごくいい質問だと思います。指摘がすごく鋭くて、機関投資家と話しているみたいです。
その単月単月で元気ないよねというところって、まさにおっしゃる通りで、様々なイベント施策を去年は矢継ぎ早に打っていました。例えば夏のレッチュー甲子園みたいな、これも去年は本当はお客さんを騙しているみたいでよくねーなとか思いながら、決勝トーナメントの日をあえて長くしたりとか、本来ならば月1回しか打たないようなスタッフのバースデーイベントをツーデイズにするとか、ありとあらゆる手を打ちましたので、当然そこで本来出してはいけないぐらいのスーパーサイヤ人が出ちゃってたっていうのはもちろんそうなんです。
そこと比較して今年はすごく正攻法にしましたので、誕生日は年1回しかないだろうと、年2回あったらおかしいだろうと元に戻しましたので、そういった数字が出ちゃってます。それは別に隠すことでは全然なくて、正常に戻っただけなので別にそれが懸念するようなことではないのかなというふうに思ってます。先ほど申し上げた通り来年は今の数字と戦うので、相応のというか僕らのビジネスモデルに近い数字が来年は羅列されていくんじゃないのかなという認識ではいます。
もう一つの既存店の売上が鈍化していくんじゃなかろうかっていうところのご指摘なんですけれども、2022年から2023年を対比したときって117ぐらいで伸びてたんです実は。100から117になったんです。2022年から2023年で。さらに2023年から2024年は、だから去年から今年ですよね、ここでさらに107とか伸ばしたんです既存店の売上を。
ここで我々上場したんですけれども、ここの角度と比較されたら絶対鈍化するはずですね。下がることはないんですけど、こう来てたのがこう、みたいな感じの鈍化っていうのは絶対見られるなというふうには思っています。
それは当然ですけれども、今先行している稼ぎ頭、稼ぎ頭と言われている収穫の秋が迎えられた既存店、こちらの方が当たり前ですけれどもどこかで鈍化していくのはもうこれは間違いないです。飲食店でキャパがありますので、さらにここに若い1年生2年生3年生がたくさん控えているんですが、彼らがまたぐーっと収穫の秋に来るのはやっぱり時間がどうしてもかかってしまう。特に今年出したお店っていうのは立ち上がりが遅いっていうことは既存店全体でこれを足し算したら、当然だけれども117で来てそれがさらに107、じゃあ今年、例えばですよ、例えば105とかで着地したとしたら、えらい鈍化してるじゃんみたいな見え方があるかもしれないですね。
それは僕らとしても認識してるし、固めに計画した方がいいよねっていうところのお話ももちろんありますので、その辺はちょっと頼りなく見えてしまう可能性はもちろんありますね。
Q. 2022年から2023年はコロナの影響があって、コロナからの回復からのブーストがかかってます。2022年から2023年の117%は単純にはそれをすごいですねって言ってあげられません。2023年から2024年のところ、今年の2024年の5月でしたっけね、第5類になったところ、そこからの戻りもあるのでやっぱその影響を加味してしまっているので単純にそれだけでは話ができないので、ここをどう見ればいいかだけちょっとお願いします。
A. それは細かい話をすると、外部要因に結構引っ張られることはもちろんあります。例えば今年の9月なんかはゲリラ豪雨がいっぱいありましたよね。あれは一昨年なかったですよね。例えば台風が直撃して新幹線が4日止まりましたよね。あれ去年なかったですね。っていうようなことっていうのは来年十分に起こり得るし、そこら辺の予測をしろっていうのはちょっとさすがに僕も難しいかなというふうに思ってます。
なのでもちろん単月で勝った負けたっていうのは来年ももちろんあると思います。ただそれを年間で慣らしたときにトータル105とか107とかで行けた、パチパチパチっていうところを目指してやっていくっていうような方針を会社としては出していく、そういう考え方でいますので、当然毎月月次出してますので一喜一憂すると思いますけれども、そこら辺はそんなこともありますよねと一回一回目くじら立てるわけにはいかないので、僕らとしてもそうだよねっていうような、もちろん真剣にはやってますけれども、あまり一喜一憂しないように心がけてやっていこうという認識でいますね。
Q. 今回下方修正に合わせて配当を出されたじゃないですか。これ結構疑問で、タイミングとしてなぜ今出したのかってところがわからないんですね。原価率28%でBtoCのビジネスやってるんで、出すべきは配当ではなくて、この3倍の優待を出せばよかったじゃないですかって思うんですよ。いかがでしょうか。
A. とてもいい質問で回答させていただきます。まず株主還元の方法として、それは会社それぞれ考え方があっていいと思います。我々は飲食企業なので当然ですけれども優待っていうのを皆さんにご期待されている、これもちろん僕も分かります。
けれども、まず上場企業として株主の配当、株主還元ってどういうことをまず検討したのかというと、まず我々の財務内容ですね。どれだけ会社の財務内容が良くて、当然先ほどバランスシートをご覧いただきましたけれども、利益率がいいですね。利益を積み上げています。出た利益をしっかりと新規出店に充てると。儲けたお金を次の新規出店の投資に回すというサイクルができているというのを先ほどご覧いただきました。
上場に伴う公募増資で自己資本比率が53.7%にいよいよ乗ったわけなんですけれども、僕らは外食上場企業のこういった財務内容を分析しているんですけれども、初めてです。我々16年経営してきて自己資本比率が50%を超えたというのが。しかも50%を超えたのが第3クォーターを経てですね。なので初めて我々としてはここで安全地点にやっと到達ができたと。しっかり利益も残っていると。
だとしたらこれは優待ではなくて、全ての株主さんに平等に配布できる配当という形で、一度上場記念配当という名目も一つあるので、そういったまず還元をしていこうではないかと。
優待につきましては、まだ店舗数が60店舗って少ないこともありますし、東京と名古屋とあと仙台と広島にしかお店ありませんから、福岡の私はどうするのよみたいな、大阪はみたいなふうに当然なってまいりますから、そこら辺はいかに不平等、不公平感のないような優待が出せるのかどうかというのはこれから検討していく必要があるのかなと認識しております。
なので株主還元につきましては、まずはしっかりと会社の財務内容を検討した結果、このタイミングでこの財務内容だったら配当がお出しができるなという判断を第3クォーターのタイミングでしたので、このたびこのように発表させていただいたという感じです。
Q. 結構店舗を利用させていただいております。去年までで50回以上は行っていると思います。まず要望というか、スタンプカードを今年初めてもらったんですよね。今までスタンプカードという存在すら知らなくて、なのでもうちょっとそのあたり、この人を渡した方がいいかなと見たら積極的に渡した方がいいかなというのが要望で言いたかったなと。
A. おっしゃる通りです。いの一番に渡すべきですもんね。50回もいらっしゃったら。
Q. あともう一つ、最近安い価格の店舗が、名前を出しますと新時代とかがすごく店舗出してますけど、そのあたりについてはどのようにお考えなのか、ちょっとお聞かせしていただけるとありがたいです。
A. 僕個人的に先輩なんであんまり悪く言えないんですけど、悪く言えないんですけどって言ってる時点で悪く思ってますよね。本当に気心知れた先輩なので全然本人にも直接言ってるんですけど、やっぱその安売りって誰でもできますよね。なのですぐ競合が入ってくる。なので自社の競合優位性を保つのってやっぱ難しいなと。
飲食なんてパクったりパクられたりの繰り返しの業界の中で、安売りって誰でも思いつく、いとも簡単な集客の方法だと僕らは思っています。なので僕らにしかできない僕らの強み、僕らの特徴っていうのが今日ご説明した内容なんですけれども、僕らはそっちで戦っていきたいなと。それを競合優位性にしていきたいなという風に考えております。
Q. 東京出店に関してなんですけども、先ほど中野の方がちょっと不調でってことでした。名古屋は立呑みをする地盤がないんですけども、東京って立ち食いそばとかそういうのあるんですよね。そんな文化がない名古屋で勝っていけるのでしょうか。お願いします。
A. 逆にですね、名古屋で立呑みは絶対やめとけって散々言われてですね、でも僕には勝算があるんだって言って始めたこの事業なんですけれども、実際その立呑みや立ち食いの文化がある東京にですね出店をしていくとですね、なかなかうまく立ち上がらないというのが今現状であります。
なぜかと言うと、まず物件の家賃が高いがゆえの取得が高いので、物件取得が高くてですね、そうすると償却が重たくなりますので、やっぱり収益率が良くないなっていうところが一つ要因として挙げられると思います。
かつ、その分人口が分厚いし、条件があるから人の数は全然違うよねっていう風に言われるんですけれども、当然ですけれども競合の数もやっぱり多いものですから、それも我々にとっては非効率に見えております。
東京に関してはあまりその夢のマーケットっていう風には思ってはいないんですけれども、ただ初めて東京に進出したのが7年前の蒲田です。蒲田は今5店舗あるんですね蒲田だけで。実に7年かかりました。やはりどうしても時間がかかるなっていう認識ではあります。
東京は家賃も高いし競合も強いです。その分人は多いんですが、やはりその立ち上がるところまではどうしても時間がかかるなという風に思っております。当然人の数も東京は多いんですけど、求人の難易度も高いんですよ。なので採用費も高ければ当然そこには教育費もかかっていきますので、コストがどうしても先行してしまいます。
その分利益率が良くない状態から立ち上がっていくので、なかなかその今の名古屋のようにですね、収穫の時期があちらこちらでボンボン立ち上がっているっていう状態に持っていくのには、東京はまだしばらく時間がかかるのかなというような認識です。
Q. 先ほど大谷社長の話で過去、屠殺場を出入りされていたよという経験がありますよという話がありましたが、そういったところ後継者不足不在のところをM&Aして参入されてはどうでしょうかという意見が来ております。
A. 確かにでも、それって大事で、あの世界っていうのは食肉の世界っていうのは、大きな利権が絡んでいる世界ですので、全然知らない人がピンポーンと押して「すいませんお肉ください」って言っても普通に門前払いされて終わってしまうような、そういう業界です。
仕入れの川上まで遡るってすごく大事なことだなというふうに思っております。とはいえ、別にM&Aしなくても我々はそういうルートがありますし、そこからの仕入れであったりですとか、その先にある信頼のできる生産者の方であったりですとか、そういったネットワークもありますので、僕らはそれが仕入れの強さだというふうに思っております。
競合する他社が持っていないそういった仕入れのメリットだと思っておりますので、場合によってはそういうところのM&Aも検討できるのかな、もしいいご縁があったら検討したいなと思います。
Q. 御社の店舗を見かけますが、いつもどの時間でも混んでいるイメージです。そうなってきますと、既存店の前年同月比の売上が徐々に減少していって、人がいっぱいだと伸び代というのはどういうところにあるのでしょうか。
A. まずいつもご来店いただいてありがとうございます。立呑みのいいところは本当にいっぱいのように見えますし、客席稼働率、先ほど説明申し上げましたとおり客席稼働率が非常に高いというところが特徴です。
逆に言うと客席のキャパがないとも言えまして、現場では何が起こっているかというと、「あれ、もういっぱいかな、どうかないっぱいかな」と外で渋っていたら、隣のお客さんが「いよいよ入っておいでよ、ここあと一人分入れるから」そんなのが楽しいとおっしゃる方も多くいらっしゃっております。
それすらもいい加減キャパが来るでしょうというのはもちろんそういったのもあると思います。けれども僕らの得意なドミナント戦略の話を先ほどさせてもらったと思うんですが、「これいっぱいか、じゃあさ、俺隣で飲んでるからさ、空いたらまた教えて」みたいな、そういったドミナントの特徴を活かすということもできますので、我々が大事にしたいのはその店舗の既存店の売上をいかに伸ばしていくかももちろん大事なんですけれども、ドミナント効いているこのエリアからそのお客様を離脱さえさせなければ、グループでの既存店の昨対を割ることはないのではないかと。
大事なのはグループから逃さない、グループから離脱させないということを大切にしていこうと考えています。
Q. 今年上場されまして、上場を目指したきっかけはどのようなことがあったのでしょうか。またいつ頃から上場を考え出しましたか。お願いいたします。
A. 上場を目指したきっかけは、2店舗目の金山店を出したときには上場を意識してました。僕らのビジネスモデルって立呑みじゃないですか。僕は初代店長ですね、現場の叩き上げですから。2号店を出すときに、僕は大将と呼ばれていたんですけど、大将が金山に行くんだったら常連みんな金山に行っちゃうでしょってなったんですよ。当たり前なんですけど。そうなったときにこれだったらチェーン展開できないなというふうに思ってですね、いかに僕のコピーを作るのかというところを最初に検討したんです。
それが今の教育プログラムの前身になっているんですけれども、大谷ソルジャーと彼らのことを呼んでいるんですけれども、大谷ソルジャーを量産化しよう、そうしなければ2号店が出せないというふうに思ったわけですね。これが初めてチェーン展開にチャレンジをした15年前のお話なんですが、チェーン展開をしていこう、会社を大きくしよう、展開していこうというふうに思ったときに、まず最初に思いついたのが「上場しよう」ですね。
それはなぜかというと、僕は創業したときから100店舗やるというふうに言っていました。今ではもう600店やるとか、外食のトップ10に入るぞとかいろいろ言っているんですけれども、そういった会社を大きくしていこうという、成長させていこうという中で、上場ってすごくいい手段でして、内部管理体制がすごく整うんですよね。コンプライアンスがすごく整うんですよね。なのでそういった会社をパブリック化させていこうということで、上場を意識したというところはあります。
でもなんでそもそもそう思ったのかといったら、やっぱり1店舗しかなかった立呑み屋の10坪の個人店を、チェーン展開していこうと思ったときに、そういった内部管理体制のスキームであったりですとか、コンプライアンスも守らなきゃいけないよね、そういった発想になったから上場を志したというわけですね。
Q. 飲食業界は慢性的な人材不足と聞いていますが、採用とかそういうのは問題ないのでしょうか。また別の方から、御社のこの業態では従業員の能力がないとお客さんのファンが増えないと思うのですが、採用でこだわっている点というのはどのようなところをこだわっていますか。お願いいたします。
A. 採用は結論から言うと大丈夫です。実は我々人材に困っていません。なぜかというと離職率が業界の平均よりもぐっと低いからです。上場を志した1つの理由もそうなんですけれども、「社長、実は相談があってお時間いただけないでしょうか」とよく言われるんですね。大体嫌なニュースなんですけど、「実は結婚することになりました。」って。すごいじゃん!よかったじゃないか!と。ところが嫁さんになる人のお父さんが、飲食だけはやめろと言われて、猛反対されたんです。ちょっと待てと、それってうち関係なくねみたいな、そういうところが1つあって。
離職率を下げていくと何が起こるかというと、アルバイトさんは大学生がほとんどなんですけれども、特に去年から今年にかけて、実に15人のアルバイトさんがうちの社員に上がってきてくれたんですけれども、こういうことをよく聞きました。お父さんに「今アルバイトしているところで就職しようと思うんだよね。」って言うと、今までだったら「お前大学まで行かせたのに、なんで飲食なんだよ」と言われてたんですけど、光フードかと。新聞で読んだぞと。今年上場した会社だろと。あそこは成長性があっていいぞと言われましたって。
だから人が辞めにくい状態を作るといって複利的にこういうことが起こるわけですね。アルバイトさんが社員になりたいとか、一度辞めた社員さんが戻ってきてくださったりだとか、そういうことがよく起こります。当然外食全体は非常に人材難と言われていますけれども、僕らとしてはそんなに今は人で困っている感じはないかなと。
採用でこだわっているのは、やっぱりミスマッチをなくすことを非常にこだわっています。すごく能力が高くて才能がある子じゃないとうちで働けないとか、そんなことは全然なくて、もちろんみんなうちの社員さんたちはみんな優秀な子であるのは間違いないんですけれども、うちにはすごく整った教育プログラムがありまして、それを人事考課制度、さっきちらっと説明したんですけれども、これはこれだけ頑張れば、これだけ正しい努力をしてくれれば、お店はこんな風に良くなっていくよと。その結果あなたの給料はこれだけ良くなるよという絶対的な教育プログラムと人事考課制度というのが連動しているんですね。
なので、もちろん採用のタイミングで優秀な人材をというのは、当然最初は面接をするわけですから、そこである程度残念ながら不採用になってしまう子ももちろんいるんですけれども、どんな子でもしっかりと輝けるようなそういったポジションやポストなんかも用意していますので、なんだろうな、でもやっぱり人が良いんだろうな、いかがですか?ご覧の通り優秀な人ばかりでございます。
Q. 人事のことで聞いておきますが、シャッフル人事があるということですが、降格人事もシャッフル人事であるのでしょうか。
A. もちろんです。
Q. 1店舗あたりの出店費用はどれくらいかかるのでしょうか。
A. だいたい2300万から2500万の平均値ですね。
Q. 先ほど焼肉業態に参入したという話があったかと思いますが、焼肉屋は廃業が多い業態だと思うのですが、味以外の他社との差別化はあるのでしょうか。
A. 我が社は串焼き屋でございます。ただ我が社がやるとするならば、我々の特徴・強みを活かしたお店をつくりたいと思っています。なので、接近戦が効いたりですとか、お客様の再来店頻度が高い、再来店率が高い、お客様のライフタイムバリューが高い、そういった特徴のあるお店を今後もやっていきたいなと思っています。
Q. メインターゲットは単身の独身の男性なのでしょうか。女性のみで行くには行きにくさを感じます。明るい雰囲気がとても素敵ですが、他のお客様と距離感が物理的にも心理的にも近そうで行きづらそうと感じますが、この点についてどうお考えですか。女性が一人でも楽しめますか、楽しめるお店ですか。
A. とても増えています。お一人様の、しかも女性の20代の方が増えております。今からせっかく飲み会なのに30分早く来ちゃったんだけど、スタバでコーヒー飲むのもなーみたいな方がすごく増えていますね。別にハイボール飲んだっていいじゃないみたいな、そういった方も増えております。安心してご来店いただきたいなと思います。
Q. 最近人件費の増加がどこでもありますが、それによって悪影響というのは出ていないのでしょうか。そういう対策は行われていますか。
A. すべてのコストが上がってますからね。求人費も上がってますし、採用費も上がってます。、媒体費も上がってます。全てが上がっている中で、難易度はもちろん上がるんですけれども、それってうちだけの話ではなくて全ての業界の人たちがそうですので。我々はその中で離職率が低くて、非常に採用が今うまくいっている企業でありますので、これはもう大変競合優位になっているのかなと。他社さんが苦労しているのにうちはうまくいっているというのは、これはもう非常に大きな差別化になるのかなというふうに思っておりますので、この優位性というのを崩さずにやっていきたいなと思います。
Q. 一番基本的なところになりますが、大黒の由来について教えてください。
A. それは僕の苗字が大谷だからです。谷を渓谷のコクと読むじゃないですか。「谷」を訓読みしただけですね。
Q. 600店舗目標にされているということだったんですけど、先ほど冒頭で焼肉屋さんを増やしていきたい夢があるというのをおっしゃっていただいたんですけど、その焼肉屋さんは600店舗の中にはまだ入っていないというふうに考えてよろしいんでしょうか。
A. もちろんです。いろんな仕込みをしたい、玉を込めたいというふうに思っているだけで、あくまで我々のビジネスのメインは大黒で、立呑みで10坪の小箱ですので、まずはこれで必ず600店舗は達成したいというふうに思っています。
Q. 今やられている立呑み屋さんの串焼きが、セントラルキッチンの方で低温加熱で処理されているというのを上場の時に見させていただいて、そういったものが例えば焼肉とかとんかつとか、そういったものにも業態が広がっていくと結構面白いのかなと思って。特にどうということはないんですけども、特徴のあるのが低温加熱のところかなというふうに見させていただきましたので、そういったところも伸ばしていただけたら嬉しいですというところです。
A. アドバイスいただきありがとうございます。参考にさせていただきますし、励みになります。
ご参加いただいた投資家のみなさまへ
今日はありがとうございました。
普段私は機関投資家の方とは結構ミーティングをするのですけれども、こうして個人投資家の方と実際にお話しさせていただく機会は数少なくて、とても楽しみにしてまいりました。
この後、軽くお食事を召し上がっていただくと思うのですが、私も時間の許す限り各テーブルを回って、一緒にハイボールで乾杯しようと思っております。
この後もどうぞよろしくお願いいたします。