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[書き起こし]シンカ(149A)IRセミナー&質疑応答 2024.9.28開催

2024.9.28に開催致しましたシンカ(149A)IRセミナー&質疑応答の書き起こしになります。

登壇者 代表取締役社長 江尻 高宏 様

IRセミナー

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皆さんこんにちは。株式会社シンカの江尻と申します。本日は大変お忙しい中、ご参加いただきましてありがとうございます。

では、まずは30分ほどになりますけれども、私から株式会社シンカのご紹介をさせていただければと思います。

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流れですが、はじめに簡単に弊社の紹介をさせていただきまして、次に2024年12月期の2Qの業績の概要をお話しさせていただき、最後に成長戦略について約30分でお話しさせていただきたいと思います。

会社概要

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まず会社概要ですが、経営理念からお話しさせていただきます。我々の経営理念は「ITで世界をもっと面白く」としています。我々IT企業ですので、ITを使って世の中を面白くしようと。他の誰かが面白くしてくれるんではなくて、我々が面白くするんだと、そういう思いでやっています。

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これは、私が高杉晋作が大好きでして、高杉晋作の「面白きこともなき世を面白く」、あの言葉で私の人生が変わったということがあります。ちょうど出会ったのは高校のときですけど、高校受験が終わって希望の高校に受かったというのもありました。

受験が終わって、そのときに灰燼のようになってしまって。何かというと目標を見失ってですね、学校面白くないとか、テストが面白くないとか、勉強面白くないとか、そんなことになってしまってたんですけど、そのときに幕末ブームっていうのがやってきまして、みんながですね、坂本龍馬にはまっていく。私も同じようにですね、「龍馬が行く」とか読んだりとかで、坂本龍馬にはまっていったんですけど、そこでもうめちゃくちゃかっこいいなと。若い人たちがですね、日本変えるぞっていうので動いていく、その熱い情熱とか志に打たれてですね、さらにそのときに高杉晋作のその言葉に出会ったんですけど、当時ですね、黒船が日本にやってきて、江戸幕府がそれに驚いて、何か対抗できるかって言ったら、なかなか何もできずに、このままどうなっていくんだと。江戸の町民たちはですね、お酒とか飲みながら、何だよ江戸幕府はと、面白くねえな、世の中面白くねえなっていう話をしている人たちが多い中で、「そんなことしてても世の中変わんないじゃないか」と。「面白くない世の中だったら、我々が面白くしたらいいんだ」という思いを込めてですね、「面白きこともなき世を面白く」っていう、そういう思いを込めた時世の句に出会ってですね、びっくりしましたね。

あ、これ私のことだなと。自分自身も高校に入って、もう周りのせいに、人のせいにしていてですね、高校面白くない、学校面白くないと、そういうふうなことを感じて、これはだめだというので、面白くない高校時代、自分で面白くしたらいいんじゃないかというので、そこから私、人生変わりまして、とにかく人生は面白くするんだという思いがあってですね、それをそのまま大好きな高杉晋作の「面白きこともなき世を面白く」を借りまして、こういう経営理念にしております。「ITで世界をもっと面白く」と。

この経営理念をすごく大事にしてます。我々の会社の中では、迷ったらここに帰れと伝えております。根っこの部分だと思ってまして、迷ったらここに帰れ。例えば右へ行くか左へ行くか迷ったら、経営理念に帰れ。つまりですね、世界が面白くなるのは、右に行くのか左に行くのか、どっちなのだと。それを考えろっていうのを、うちの社内で言ってます。我々自身がですね、ビジネスを、仕事を楽しみ、そして皆さんがもっともっと楽しくなっていくことで、世の中は本気で変わると思っています。なので、そういうことを大事にしてるという会社でございます。

今度ですね、ちょっともう少しだけお話しさせていただきたいんですけど、なぜ我々がこのカイクラというビジネスをやっているかということを話させていただきたいと思います。

私が大学を卒業してから、日本総合研究所に入りまして、もともと私、エンジニアです。プログラミングとかして、システムを作ってたんですけど、そのときにコールセンターのシステムを作るプロジェクトに参画いたしました。そこでですね、私はもう衝撃を受けたんですけど、当時の金融系の、日本総研というのは、三井住友グループですので、大規模なコールセンターのシステムを4億円、5億円かけて作ったんですけど、それをお客さまに納品して、1年も経たずして、我々プロジェクトチームは感謝状をもらいました。それに何て書いてあったかっていうと、投資が回収できましたって書いてあって、たった1年で4億、5億の投資が回収できるって、めちゃくちゃすごいシステムだなと。なんでこれを回収できたかっていうとですね、電話がじゃんじゃんコールセンターにかかってくるんですけど、そのかかってきた人の情報が自動的にできることによって、電話業務が平均して2割から3割ぐらい効率化します。何百人ってオペレーターさんがいると、年間でこれを人件費に換算すると、数億円浮くっていうことで、すごい成果出るなと。電話というアナログを、たったデジタル化するだけでですね、こんなに業務って効率化されるんだっていうのは驚いたっていうのがあります。ただ高くてですね、世の中、なかなか広まっていないというのがありました。

その後、船井総合研究所っていう会社に入りまして、全国の3,000を超える中小企業の経営者の方とお会いしてですね、またその現場を見てですね、これもまた衝撃を受けました。めちゃくちゃアナログだなと。ファックスが動いてるんですよね。ファックスが動いているのを初めて見まして、まだ動いてるんだとかですね。

あと電話で発注とか受け付けておられるんですよ。電話で、いつものあれ持ってきてとかですね、いつものとこの現場に持ってきてとか、いつものとかで通じるって、これ奇跡じゃないですか。ある意味超効率化してるのかもしれないですけど、こんなやり取りしてたらトラブルがすごく多くてですね。例えば新人が電話取ると、いつものって、すみません、なんでしたっけって言ったら、何回同じこと言わせるんだとかですね、あの時、値引きするって言ったじゃないかとかですね、何々オプションつけるって言ったじゃないかとかですね、電話でそんなやり取りしてたら記録は残らないの、でそんなこと、本当に普通に起こっています。

そうすると、何かと言ったらクレームになっているのですが、クレーム対応って何も生んでないんですよね。そんなクレーム対応で時間取られて、お金を生まないものに時間取られてるので、いつまで経っても生産性が低くてですね。めちゃくちゃ皆さん頑張ってらっしゃるんですよ。地方に行ってもですね、土曜日とかでも頑張って皆さん働かれてるんですけど、なかなか給料が上がらないっていう状況を見て、それはダメだなと。もっと生産性を上げないといけないなと。

その中でITを導入すれば生産性上がるんですけれども、何でもかんでも導入したらいいってわけじゃなくて、これだけコミュニケーションを、やっぱりまだまだ電話が中心だし、色々な会話をされてます。ただその電話をなくしたコミュニケーションっていうより、コミュニケーションが切れるとコミュニティが切れてしまうので、電話はなくせないと。ただ電話のトラブルはなくせると思って、その電話をデジタル化するような、日本総研のときに作ったようなああいうサービスを、大企業がお金をかけて使うのではなくて中小企業さんがもっと気軽に使えるような、そんなサービスを作ると、皆さん喜んでもらえるんじゃないかなという思いで作ったのがこの、会話をクラウドで面白くしようという思いと、「会話クラウド」を略した「カイクラ」というサービスでございます。

今カイクラはですね、電話だけじゃなく色々なコミュニケーションのチャネルを統合していって、色々な情報を管理できるようにしています。後ほど少しお話しさせていただければと思います。

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では改めまして株式会社シンカはですね、2014年の1月に創業しており、現在丸10年経って11期目になります。従業員は今59名というもので、役員含めると70名弱という会社でございます。

2024年2Q 業績概要・・・・その1

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ここからですね、業績のお話をさせていただいてから、どんなサービスかというのをお話したいと思います。まず売上と営業損益になりますけれども、売上の方はずっと右肩上がりで来ておりまして、2023年の12月期が売上で10億超えて、営業利益が1億と。それまではずっと投資フェーズでしたので、ずっと赤字で来ておりましたが、昨年で黒字に転換いたしまして、今後は黒字基調になりましたので、引き続き利益を出していきたいという風に考えております。

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2024年12月期の2Qまでで、売上高としては5億9,300万で、営業利益は3,700万でございます。

あと4つのKPI、重要な経営指標を出しておりまして、業績の拡大を示す指標としては、この2つ、アクティブユーザー拠点数と単価ですね。拠点ごとの単価、我々ライセンスをですね、月次料金で毎月いくらっていただいてます。クラウドのサービスなので、毎月いくらっていただいてるんですけど、それの単位を拠点ごとにしています。拠点ごと、なので拠点が増えれば、ライセンスが増えると。あと拠点ごとの単価が増えると、売上が上がるというものでこの2つ。あとビジネスと財務の安定性を示すというので、解約率のうちサービスの解約率と、あとストックの部分ですね、MRRの部分、これを大事にしてます。

こちらをちょっとお話しさせていただきますと、売上は先ほどお話した通り、2Q時点で5億9,300万と、MRRの合計が今4億8,000万、営業利益が3,700万で、アクティブユーザー拠点数、これは現在カイクラをご利用いただいているアクティブユーザーであり、解約は全て除いてます。

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アクティブユーザー拠点数が5,205拠点。月次の解約率は非常に低い数字で推移しておりまして、0.38%。

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単価です。ARPAですけれども、こちらは16,799円ということでございます。

カイクラについて

ここからちょっと細かい数字に入る前に、改めてカイクラって何なのかっていうところをお話したいなと思います。どういうサービスかですね。その後もう少し細かく業績のお話をさせていただいてから、成長の今後の可能性をお話したいと思います。

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まずカイクラっていうサービスについてですが、こちらを見ていただくとですね、今ですね、本当にコミュニケーションが便利になりました。何かというと、色々なコミュニケーションのチャネルが出てきまして、電話だけじゃなくてですね、LINEとかのようなSNSが出てきましたし、ビデオ通話が出てきましたし、もちろんメールは昔からありますけど、本当にコミュニケーションが便利になりました。そういうことからコミュニケーションが非常に効率化し、いつでも誰でも気軽にコミュニケーションを取れるようになりました。しかし企業さんにとっては、実はお客様とのコミュニケーションって課題を2つお持ちです。課題が2つですね、痛みを2つお持ちなんですけど、1つは何かっていうと、お客様の顔が見えないっていうことです。コミュニケーションする際に、お客様の顔が見えない。そして2つ目は、誰がどんなコミュニケーションをしたのか分かんないっていう、こういう2つの課題をお持ちです。

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それを解決するのがカイクラです。どうやって解決するのかということをお話をします。今ですね、コミュニケーションのチャネルがたくさん出てきたので、すごく便利になったってお話しましたけど、これデメリットが1つあります。何かって言いますと、履歴がバラバラになってて、ゴミになってるってやつです。例えばメールを送るとパソコンに残ってますし、携帯で喋ると携帯電話に残ってますし、何だったらLINEを送るとLINEの方の履歴に残ってますし、ビデオ通話だったらビデオ通話の方の履歴が残ってたりとか、つまりそういうふうに履歴がバラバラになってます。これ、皆さん個人でもないですかね。私は個人でもあるんですけど、あの人に連絡しようかなと思ったときに、あれLINEでやり取りしてたっけな、Facebookのメッセンジャーだっけなみたいな、何でやり取りしてるかって覚えてなくてですね、チャネルが多すぎて、それでいちいち検索しないといけないんですよね。Facebookだっけな、違ったか、LINEでやり取りしてたかみたいな、この無駄が発生してます。

これ個人でもそうなんですけど、これ企業になってくるともっとこういう無駄が発生してます。どういうことかというとですね、お客さんはたくさんいますし、しかも担当もたくさんいるんですよね、会社として。その人たちそれぞれがいろんなツールを使って、いろんなチャネルを使ってコミュニケーションを取っているので、誰が何でコミュニケーションを取るか分からないと、こういうことが起こってます。同じお客さんに別々の担当から同じことを聞いてしまって、何回同じことを言わせるんだみたいなことが起こってます。

例えば車のディーラーさんを想定すると、営業さんがですね、そろそろ車検になるオーナーさんにですね、携帯で電話をしていて、皆さんもうそろそろ車検ですが、予約どうですかって携帯で喋ってる。一方店舗にはですね、車検担当っているんですよ。その人たちの手元には、そろそろ車検が切れる人たちのリストが上がってきて、でその人に対して店舗の方々、上から順番に電話をしていくんですね。そろそろ車検が切れますがみたいな。そうすると、同じお客さんに対して、別々の人から連絡が行ってるので、車検担当が電話するときに、昨日営業に予約取ったよと、何回言わせんだみたいなことが起こってたりとかですね。

あと店舗から、お客さんも今携帯持ってるので、携帯に電話をしても繋がらないじゃないですか、日中なんか電話しても。そうすると着信履歴を見てですね、そのお客さんに折り返すんですよ。そうすると今度店舗で電話を取る人は、かけた人と違う人がよく取ったりするんですよね。そうすると誰がかけたか分かんなくて、少々お待ちくださいって言って、「何々さんに電話した人!」とかですね、大声で喋ってるみたいな、叫んでるみたいな。こういうことが結構起こってます。

これも無駄なんですよ。そんな大声で喋ると、みんながせっかく集中してる、そのみんなの手を止めてしまいます。そういうことが起こってます。いろんな無駄が起こってまして、これが、塵も積もればですね、年間恐ろしい時間を無駄にしてるんですけど、そういうのを解決するのが、まずカイクラです。

何かっていうとですね、カイクラは、固定電話であろうが、携帯電話であろうが、メールであろうが、LINEであろうが、そういったものを、今まで通りやり取りしていただいたら、カイクラが裏で自動的に、その記録を取ってます。取ってそれを自動的に記録しても、自動的に整理します。時系列に、しかもお客様ごとにですね、それ一元管理してると。つまりカイクラさえ見れば、誰がいつどんなコミュニケーションを取ったかが、すぐ分かるというものです。

こうすることで、先ほどお話しした痛みのうちの一つを解決します。誰が何を話してるか分からないっていうやつですね。カイクラを見れば、昨日営業が車検の予約取ってるなっていうのは、すぐ分かります。そういうことが分かるという事ですね。

続いて、カイクラがそういったコミュニケーションの履歴を全て自動で一元管理してるので、例えば店舗に折り返しの電話がかかってきたときに、自動的に出るんですよ。ポンと。この人から電話が来てますって。しかも先ほど誰々さんが電話をかけてますって情報も分かります。そうするとですね、折り返しかかってきたときに、誰がかけたか分からないではなくて、あの人がかけた人から折り返し来ているなっていうのがすぐ分かって、あ、「何々さん、こんにちは、いつもありがとうございます。うちの誰々がお電話してたみたいですね」、というような気持ちのいいコミュニケーションができるっていう。そうすることで、誰か、お客さんの顔が見えないっていう、そういった痛みの部分も、カイクラは解決できます。

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それでは実際に、カイクラがどんなものかっていうのを少しだけ見ていただければなと思います。せっかくなのでデモをしたいなと。私が今から、私の携帯で弊社のオフィスに電話します。オフィスに電話すると、うちのオフィスにはもちろんカイクラが入ってますので、誰からかかってきたか見えます。いわゆる顔が見えるっていう事ですね。今から電話しますね。画面のこの右下のところを見ておいてください。電話します。

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今こんな感じで右下にぴょこっと出てきたじゃないですか。でこれ今ですね、ちっちゃいかもしれませんが、「株式会社シンカ江尻高宏様」と、私の携帯からかけているので名前が出てます。これでまず顔も見えますね。これで、うちの会社も誰もいないから取らないんですけれども、これを読んで、これをさらに詳しく知りたければ、ここをクリックするとですね、こういうふうにブラウザが立ち上がります。

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そうするとより詳細なデータが出てきます。

例えばですね、こう見ていただくと、これ私の携帯番号です。名前が出てきて、これちょっとディーラーさんをイメージしてデータを作ってあるんですけど、こういう車に乗ってる、うちの営業担当はこの安倍だしと、こういう車番で、車検で、車検切れてるじゃないですかみたいな、保険がこうで、とこういう情報が自動的に出てきます。こういう人なんだっていうので、顔が見えるじゃないですか。たとえ営業担当じゃなくても、こういう人なんだっていうので顔が見えるじゃないですか。あ、江尻さんこんにちは、どうですか最近ドライブ行かれてますか、みたいな気持ちのいいおもてなし対応ができると。

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さらに先ほどお話したようにですね、コミュニケーションの履歴を一元管理しているので、この「会話履歴」を見ていただくと、その会社さんとお客様の履歴がすべて見れます。この着信って書いてるのは、店舗にかかってきているオフィスにかかっているものですね。

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発信っていうのは、そこからかけたものです。それ以外にもずっと見ていくと、これ携帯の着信なので、携帯電話、社用携帯で会話しているものも、カイクラがすべてこうやって記録しますので、これは携帯の着信なので、この鈴木さんから、この社用携帯に電話があったってことです。

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で他にもですね、例えばこれはSMS(ショートメッセージ)を田中さんに送ってると。その中身見たければここをクリックすると、どんな中身かって見れ、こういうURL送ってるということが分かります。その下のところでですね、ビデオ通話って書いてたので、これですね、ビデオ通話してるなとか。それ以外にも色々なものを簡単に検索できます。例えばですね、メールの送受信やLINEの送受信とか、LINEワークスとかですね、こんな感じで。で日付とかもFrom /Toで検索をすると、そうすると、こうやって履歴がたくさん出てきます。

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ここで、例えばお客さんとLINEワークスでやり取りしている場合、どのようななやり取りしているのかっていうのは、ここをクリックしてもらうと出てきます。あとLINEのやり取りについても、ここを見てもらうとですね、お客さんで友達登録だけしてんだなみたいな見えますし、あとメールも普通に今まで通り、Gメールとかアウトルックとかで、メールのやり取りをやっていただければ。これですね、(カイクラ画面で)メールの受信とか送信とかあると思います。これも中野さんに対してメール送信しており、それがどんな内容かっていうのも分かります。

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こういうことはよくあるのですが、住宅会社さんでも、お客さんに見積もり送ったの、メールでちゃんと送ったのかって上司がいちいち聞いてるとかですね、そういったことにも時間かかってます。あと最近は、お客様とのやり取りが、代表電話とか携帯よりもLINEなどが増えてきてます。LINEでやり取りをしてると、どんな会話してるのか分からなくてですね、お客様から電話がかかってきて、折り返しが遅れたりとか、そんなことが続くと、店舗に大きなクレームが来るんですよ。店舗にクレームが来たときは、だいたい大きくなってます。何回電話しても折り返しがないんだとか、電話取らないんだとかっていう、大きなクレームが来るんですけど、そうならないためにも、しっかりマネジメントしないといけないというので、携帯で喋ってるとか、LINEを送ってるとかっていうのも、全部これで分かります。

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我々は、こういったコミュニケーションの履歴を一元管理するっていうところについて、いろんなAIの機能も積極的に取り込んでおりまして、それを少しお見せするとですね、我々は音声をすべてテキスト化します。録音してテキスト化します。例えば携帯電話で喋ってる内容とか、普通に代表電話で話してるとか、もしくはビデオ通話で喋ってるとかですね、そういったものをすべて録音して、テキスト化とかできます。

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例えばですね、ちょっとこちらを見ていただきましょうか。再生しますね。電話があります。「どうも田辺です」。こんな感じで、音声はすべて録音しているので、そのまま聞くことができるんですけど、これをテキスト化します。お伺いをするということで、お約束をしていたのかと思うのですけれども、ちょうどここですよね、この辺ですよね。

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で、これをですね、実際言った言わないとか、録音の記録を聞いてもらってもいいんですけど、それをいちいち聞くのは大変じゃないですか。なのでテキスト化してるものをさっと見ていただいていいですし、テキスト化すると何が便利かっていうと、検索できるようになります。デジタル化するので、デジタル化のいいとこは、検索しやすくなるってことですね。つまりキーワードの中で、言っちゃいけないキーワードが入ってないかどうかっていうのも、自動的にチェックするってこともできますし、どんな話をしてたのかなっていうのも、さっと確認することもできます。

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ただ確認するんだったら、全部読むのが面倒くさいので、要約をします。この辺がですね、生成AIで要約させてるんですけれども、こんな感じですね。小暮は田辺様からのお電話に対してうんぬんって書いてますけど、こんな形で要約するので、こういう会話だったんだなというのが分かります。そうすると、この辺の内容をコピーして、営業支援ツールとかに貼り付けておくと、こういう電話問い合わせだったっていう、問い合わせ管理も簡単にできますし、いちいち営業が入力してるとか、めんどくさいじゃないですか。そういうのもですね、簡単にできますので、時間効率がものすごく上がるっていうのもそうですし、あと客観性がすごく上がります。

営業担当とかがですね、入力すると、どうしても恣意的になってしまうので、その辺の内容っていうのが、上司がいちいち確認しないといけないんですけど、このチャットGPTとか使って、今現状はチャットGPTに要約させてますけど、そうするとですね、客観性が出てくるので、皆さんですね、同じような品質でできますし、あと感情も出せます。これは今回ね、期待とか信頼とかなってますけど、使い方で一般的に多いのはやっぱり、お客さんが怒ってる時に、大きなクレームにならないために、マネジメントしてる人たちが、事前にフォローを入れるとか、もしくはスタッフが悲しんでいたら、メンタルやられない前にですね、大丈夫さっき、電話でなんか言われたのとかですね、そういうフォローをすると。こういった感情も出してきます。

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でさらにこれがですね、ちょうど今月リリースしたんですけどとても便利でして、タスクを出します。今から生成AIにタスクを出させます。出ましたね。すごく早いですよね。これですね、今回の電話については残タスクは「なし」となっています。これは確認だけの電話だったので、タスクがなかったんですけど、タスクが出てきます。電話って大概タスクがあります。何々の調査をお願いしますとか、何々を予約をしたいとかですね、もしくはじゃあ後ほど折り返しますとか、だいたい電話ってタスクあるんですけど、そのタスクを自動的に探し出して誰のタスクかっていうのを出して、一覧化してきます。

何個のタスクがあったか。このタスク漏れがまたクレームを呼ぶんですよね。折り返しがないとかっていうのを、そういうのをなくすことができますので、こういうふうに一覧化してきて、タスク管理が簡単にできるというものです。同じようにビデオ通話の時もですね、こういった議事録のように出してきますので、このビデオ会議の中で、誰がどんな宿題があったかっていうのを、全部自動的に出してきます。そうすることで作業漏れ、タスク漏れっていうものもなくなってくるというものです。

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ではですね、ちょっと今ざっとお話させていただいたんですが、もう一度資料に戻ります。これがカイクラというサービスで、いろんなコミュニケーション一元管理するということと、お客様を見えるようにするっていうことを、やっているというものでございます。

2024年2Q 業績概要・・・・その2

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ではもう少しまた業績のお話の方に入っていきたいと思います。こちら2Qの方ですけれども、売上高がですね、先ほどと繰り返しになりますが5億9,300万です。前年同期比でいうと20%の成長になっています。営業利益の方は3,700万で、前年同期比でいうと、22%のマイナスという風になってます。こちらはですね、ちょうど事務所移転を、東京本社の移転を行ったというのがありまして、そちらで一時的な費用が発生しています。それを除くと前年対比ではプラスになるんですけれども、まあまあちょっとそういうものがあったと。次に経常利益は800万ということで、前年同期比で言うと、マイナス83%になってしまってます。これは先ほどの、営業利益が減少したっていうのものに加え、この今年に上場しましたので、上場費用というのがあって、それを除くと前年対比で言うとプラスにはなりますけれども、上場費用とかそういうの入れると、どうしてもマイナスになってしまったというのがございます。

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で続きまして、これが営業利益の分析でございます、営業利益ですけれども、これはですね、売上がこれぐらい上がったものに対して、その売上に上がったものに対する原価の部分。そして人件費は、積極的に人を増やしていってますので、昨対に比べて人件費が増えていってます。広告宣伝費も増えていってますので、この辺がマイナスになっていて、前年同期比と比べるとですね。であとその他販管費の方は、こちらはですね、代理店さんに対する手数料が、売上が上がるとともに増えている部分とか、積極的にですね、いろんな業務委託とかも、業績を成長させるためにも、契約しているところがありまして、そういうところで増えている部分と、事務所の移転費用というので、こういう分解になってきます。

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続いて拠点数、これが我々重要なKPIと捉えているものですけど、こちらですね、拠点数は見ていただくとですね、この2Qまでで697拠点増えました。昨年1年間でですね、これ見ていただくと、昨年1年間が750拠点ぐらいです。1年かけてですね、今年は半期で697拠点まで増えました。これは大型拠点というような、多拠点のところのお客様をですね、受注できたというのもございまして、非常にですね、伸びが良かったなと思ってます。

拠点がずっと増えてきているんですけど、こちら赤の線ですね、月次解約の方です。解約はですね、非常に低い数字をずっと推移してますので、どんどん拠点が増えていって、解約は少ないので、ライセンス数っていうのが、どんどん溜まっていく。これがストックが溜まっていく、ということになります。ライセンスが増えていくので、ストックが溜まっていくという風になっていってます。

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続いて、こちらですね、ちょっと重要なお話なんですけど、拠点の単価です。こちらは昨年までは順調にずっと増えていってます。単価がですね、1拠点あたりの単価増えていってるんですけど、今年のの時に下がりまして、でまた2Qになる時に下がっていってます。今後また上昇基調に戻るんですけど、これなんで下がったかっていうところのお話をさせていただきます。でこれはですね、シンプルにボリュームディスカウントを既存ユーザーさんにも行いましたので下がりました。

でこれ、どのユーザーさんにやったかっていうと、ある特定の業界、自動車業界なんですけど、そこで再編が起こってまして、A社さんとB社さんの販売店が統合して、巨大な販売店さんが出来上がるっていう、こういうのが今自動車業界の再編として起こってます。そこで、A社さんはカイクラを使ってるんだけども、B社さんは使ってないというのが統合して、巨大な販売店が出来上がった時に、全体的に導入を進めてもらうために、全体でボリュームディスカウントをお願いしたい、という依頼が多くてですね、それなので、既存のユーザーさんも含めて、ディスカウントになってしまったというのがあります。

これはですね、もう我々も戦略的にそれは必要だなと。やっぱり拠点数を増やすと、その後で単価を上げていけばですね、全体で売上が上がるだろうと。そういうことで戦略的に拠点を増やすということを重要視しましたので、こうしたボリュームディスカウントを含めて、よしやろうということで、全て適用しました。これを2024年の1月に適用したので、1Qに影響が出てます。この時に全て適用し、以降新しい適用はありませんので、また上昇しています。

2022年から2023年で、1年かけて大体1,100円ぐらい単価が上がってますけど、これ見ていただくとですね、1Qから2Qで、これがですね大体300円ぐらい上がっていると思います。年間で1,000円ぐらい去年まで上がってますけど、今回また1Qから2Qまでの、この四半期で300円ぐらい上がってるので、まあまあ順調にまた上がり始めたのかなというふうに考えてます。

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でこちらがストックの流れですね。2Qの方は3億で、これまでで1番売り上げとしても大きいですし、MRRが2億5,000万まで来てますので、ストック比率が80%も超えてますので、この辺も安定的になってるかなと思います。

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で、ちょっとトピックスとして、この3点挙げておりますが、こちらちょっと時間の都合上ですね、すみません、成長戦略を最後、ちょっとお話させていただきたいなと思ってます。

成長戦略

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で我々の成長戦略はシンプルでして、売上は客数×客単価でございますが、我々は拠点数×拠点の単価としております。でどちらも上げるという戦略をもちろんしておりまして、まず拠点数を上げるために、我々はユーザーさんとなる会社の規模によって戦略を変えてます。

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大企業さんの方は、我々のパートナーであるNTTグループさん、NTT東日本さんとか、NTTコミュニケーションさんとかとともにですね、NTTさんが商品をお持ちで、それと我々のサービスであるカイクラをセットで売っていただいてるっていうのがありまして、NTTさんのブランドを活かしてですね、大手さんのリードを獲得して、販売しているというのが大手向け。

でメイン、我々が直販でメインで動いてるのが、この中小規模、中規模と言われるとこです。
最後この小規模って言われるところは、こちらはですね、飲食店さんとかお花屋さんとか、そういったスモールビジネスのところで、ここはちょっとカイクラの単価が合わないので、我々のサービスを売るのではなくて、機能として価格を抑えて、OEMとして提供して他社さんに売ってもらうという戦略をしております。

今現状ですね、先ほどお話した通り、拠点数はこれぐらいで、今一番売れてるのは自動車業界です。トヨタさんとかホンダさんのようなディーラーさんで、次は医療・介護業界。そして不動産業界、この3つで、うちのユーザー様の約7割になります。B2Cのビジネスをやってる方が9割です。B2Bのお客様っていうのが1割と。なのでほとんどですね、B2Cのビジネスやってる方々に、カイクラをご利用いただいていると。

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ここで今度ですね、我々の直販、メインのところです。今我々自動車業界が一番反響がいいので、直販部隊は自動車専門チームとして、そちらで販売しています。新車ディーラーの現状ですね、トヨタさんホンダさんとか、メルセデスさんBMWさんとか、そういった輸入車国産車全部含めて、日本にある正規ディーラーの、今10%を超えてご利用いただいてます。

結構売れてるんですけれども、まだまだ9割の市場が残っているっていうのもそうですし、これ新車だけですけど、今我々力入れてるのは、もちろんそれ以外に中古車とか、車検とかですね、そういったような市場もありますので、引き続きそこにも力入れていきたいっていうのと、あと自動車業界の売るやり方でですね、成功パターンっていうのができたなと思ってます。

自動車業界と同じように、コミュニケーションに痛みを抱えてるのは不動産業界です。高単価商品で購買頻度が低いという特徴を持つ業界は、お客様とのコミュニケーションを大事にしていますし、そこでいろんな痛みを抱えてます。そういう不動産業界はですね、今年から同じように自動車業界と同じようにですね、専門チームを作りまして、そこで販売をしています。他にも今後ですね、来年以降は同じような痛みを抱えてるところが、医療とか金融とか自治体っていうのがございますので、こういうところの専門チームを作っていって、市場を広げていこうという風に考えてます。

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あと大手の方は先ほどお話した通りですね、NTTグループさんとのセットでと。あと今度OEMの方は先ほどお話ししたような、スモールビジネスやってるところに対しては、我々と別のブランドで機能を落として、価格を抑えて販売してもらってます。

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今一番うまくいっているのは歯医者さんです。歯医者さんに対して予約システムを作ってる会社さんにですね、我々のサービスをオプションで、我々がエンジン提供して、オプションで販売していただいてまして、もうすでに1,000医院を超えて販売していただいてます。歯医者さんでうまくこのやり方を、今後は動物病院さんとか、整体とかマッサージとかですね、こういったところで同じようなやり方を進めていこうと思ってます。今年はですね、動物病院さんにこの仕組みを適用しようということで動いてます。

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最後です。単価を上げるということなんですけど、こちらは3つのやり方がございます。まず1つ目は、コミュニケーションのチャネルをどんどん増やすということで、今年も2つですね、LINE連携、LINEワークス連携っていうのを出しました。これで単価を上げるっていうのは、これを有償オプションとしまして、それを申し込みいただくことによって単価を上げていくっていうやり方。

あと従量課金っていうのもあります。これが2つ目ですね、ショートメッセージとか、我々ビデオ通話も、使ったら使った分だけお金いただいてます。こういうやり方で、重量課金を使ってもらうことによって単価を上げていくと。

3つ目がコミュニケーション分析機能ということで、こちらは来年以降のリリースを予定してます。我々ですね、今カイクラには膨大なコミュニケーションのデータがございまして、今もう4億件を超えてデータがたまってきてます。このデータを使って、AIによっていろんな分析をさせることで、このデータを教師データとしてですね、分析させることで、いろんな面白い機能が出せます。

例えばレコメンドするような機能もそうです。今メールが来たら、メール返すじゃないですか。ではなくてですね、メールは来たけども、これまでのコミュニケーションの履歴を考えた結果、今電話した方がいいよっていうようなことをレコメンドするとか、もしくは今お客様に連絡しようとしたときに、この人はLINE送るより、SMS送る方が反応がいいよとかですね、そういう最適なコミュニケーション設計を、カイクラが過去の履歴を見てレコメンドするとか、もしくは兆しを作るとかですね、兆しを見つけるとかです。

車の買い替えをするときに、他社に乗り換える人は何もですね、そのとき決めるわけじゃないです。これまでの何らかのコミュニケーションで、何か不満があってですね、例えば1回目は連絡が遅い、2回目は対応が悪いとか、3回目で大きく爆発されて、他社に乗り換えるみたいな、そういったような業界によって特徴があります。そういう兆しを見つけられると、大きく爆発する前に止められると思ってまして、そういうのもコミュニケーション履歴で全てわかると思ってますので、この辺は今ちょうどですね、分析する機能とかを開発してますので、来年に出して、これも有償オプションにしてですね、単価を上げていくということをやろうと思っております。

すみませんちょっと30分を超えてしまいましたが、以上ということで、皆様ご清聴ありがとうございました。ありがとうございます。

質疑応答

Q. 競合のソフトや導入に当たってのコスト、導入負担などについて教えてください。また、コストが高いことや、ライバルが優れたソフトを持っていることに対する対策はありますか?

A. まず競合についてですが、我々のようなコンセプトで、我々のようなコミュニケーションのチャネルを統合して実施している企業は、現状ではありません。

同じようなコンセプトで事業を展開している企業の一つがチャットワークです。チャットワークは、自社のプラットフォーム内でチャット機能や電話機能を提供していますが、サービスを利用するにはチャットワークを導入する必要があります。これが我々との大きな違いです。

他にも、Zohoが似たような機能を持っていますが、彼らはどちらかというとCRM寄りのサービスを展開しています。

競合として他に挙げるとすれば、単機能で展開している企業があります。例えば、電話をデジタル化したい、電話をクラウド化したいというニーズに特化したサービスを提供する企業です。電話のクラウド化に関しては、様々なベンチャー企業も含めて参入しています。これらの企業は電話に特化していますので、電話をデジタル化したいというお客様のニーズに対しては競合します。

我々の競合他社との違いは、環境を変更する必要がないという点です。クラウド電話を提供する他社は、現在のNTTやKDDIとの契約を解約し、新たにクラウド電話を導入する必要があります。また、エリアによっては電話番号が050に変わってしまう場合もあります。

一方、我々のサービスは、現在の契約をそのまま利用できます。NTTやKDDIとの契約はそのままで、クラウド電話を使っている場合でも我々のサービスを利用できます。携帯電話についても、ドコモ、ソフトバンク、auなど、現在利用している事業者をそのまま使えます。このように環境を変えずに使えるというのが我々の強みです。

この特徴により、我々はB2C市場でも売れています。B2C顧客は電話番号を変えたくないし、環境を変えたくないという思いが強いため、我々のサービスを選んでいただいています。

導入する際のコストについてですが、我々のサービスは先ほど説明した通り、何も変える必要がありませんので、お客様側に新たに発生する費用はありません。電話機をすべて変更する必要もありません。

Q. 昨季今季の見込みとも売上3割成長となっていますが、この成長速度は今後も同様に継続を見通しているのでしょうか。また、この成長速度は社長から見てちょうど良いと思われていますか。広告宣伝に注力、代理店拡大などでさらに成長加速を狙いたい、あるいは環境によって成長が鈍化する懸念はありますでしょうか。どうしても売上が大きくなってくると成長というのは大変になってくるところもありますが、いかがでしょうか。

A. はい、ありがとうございます。今期も30%から35%ぐらいの成長を目指しております。現時点では20%というところですが、何とか30%を達成するために頑張っていきたいと思っています。

今後の成長率についても、我々はこれから10年かけて、ずっと30%から35%成長を続けていきたいと考えています。

営業利益との兼ね合いでお話しさせていただきますと、2023年度は営業利益率はちょうど10%でした。10億に対して1億ですので10%でした。ここから3年ぐらいかけて営業利益率を15%に持っていこうと思っています。3年かけて15%に持っていったら、その後3年間は15%を維持しようと思っています。

それ以上に出てくる余剰の部分は全て成長投資に使って、売上の成長、トップラインの成長をずっと維持したいと考えています。売上が大きくなろうが、30%から35%を常に維持して成長したいと考えています。

3年間一旦15%でステイしたら、今度その後は3年かけて20%まで持っていって、また20%まで持っていったら、また3年ぐらいステイさせて、同じように成長投資に回していきたいと思っています。

ですので、ここから10年、しっかり30%から35%の成長を維持し、営業利益率は15%そして20%というふうに段階的に上げていこうと考えております。

成長率はこれで満足かというところですが、我々としては一旦この30%から35%をずっと維持するのを目標に、しっかりと成長していきたいと思っています。

今後、この成長を続けていくために、販管費、広告宣伝費などをどのように使っていくかについてですが、今我々が成長投資で考えている一番は、やはり開発だと思っています。

我々の強みは、カイクラというサービスがどんどん進化していくことによって、いろんな機能ができて、いろんな分析ができるようになり、市場が広がると思っています。

例えば、今膨大に溜まっているコミュニケーションの履歴の部分を分析する機能を作ることによって、いろんなものが見えるようになってくると思います。これを見たいということでお金を払ってくれるお客さんもいると思いますし、今対お客さんとのコミュニケーションだけじゃなくて、社内のコミュニケーションも分析していけるようになると、例えばハラスメントが事前に分かったりするかもしれません。

そういう用途が広がっていけば、いろんなお客さんの市場が広がっていくと思いますし、単価も上がっていくと思っています。

あともう一つ、市場が増えるというのは、我々が注力している自動車の業界と不動産の業界以外にも、自治体とか金融とか、そういったところが同じように我々のカイクラが活躍できると思っています。今は専門チームを作っていないので営業は全くしていないのですが、問い合わせが来たら一応販売していますので、それなりに数が出てきています。

それを専門チームを作ることによって積極的に営業をしかけることで、その市場を広げていけると思っています。そうすると今まで以上に拠点数は増えていき、ライセンスの増えるペースというのは上げていけると思いますので、売上という母数が増えていっても、成長率はしっかりと30%、35%は保てていけると思っています。

そういう意味で成長投資は、カイクラの開発と専門チームを作るための人件費、そして広告宣伝費はそれに合わせて増やしていこうと思っています。ただし、現状はマス広告は考えていません。テレビCMやタクシー広告などは考えておらず、あくまで自動車とか不動産とか、それに特化した広告宣伝、そこの業界に反響がいい広告宣伝にお金を投下しようと思っています。

例えば自動車業界では、いまだに郵送DMの反響があります。これは何故かというと、自動車業界にはいまだに日刊自動車新聞という業界紙があり、それが紙の新聞で、皆さんしっかり読まれています。そうすると毎朝、日刊自動車新聞とともに郵送のDMがあったら一緒に見ていただけて、それで反響が取れるというのがあります。

なので我々は自動車向けのデジタルの広告はしているわけではなく、あくまで現状、アナログにどんどんお金をかけています。このように業界に特化した広告の使い方をしていますので、これからも無駄な使い方はせずに、しっかり成果の出るところに集中していきたいと考えています。

Q. サービスデモがとても面白かったです。これを見ていて利用しない手はないと思いましたが、導入時の一番の障壁、これをやっぱりやめようかなというのは、どのような理由があるものなのでしょうか。

A. はい、ありがとうございます。一番の理由は、単価の問題です。我々はいまだに飲食店さんとか、そういう方々からお問い合わせをいただくのですが、単価が合わないというので、検討をやめるというのがございます。

続いて、二つ目の理由は、コミュニケーション全般とかだったら、ほぼカイクラを使っていただくんですが、カイクラをやるかやらないかぐらいで判断いただくので使っていただくんですが、電話のデジタル化という特化した機能だと、先ほどお話しした通り、やはりいろんな競合が出てきます。

そうすると、電話だけをデジタル化したいんだったら、この競合の企業の何々のサービスがいいなと考えられる会社さんもいらっしゃるので、何かの電話だけとか、SMSだけとかですね、そういうここだけ特化したという検討をされているお客さんは、ちょっと我々は機能がリッチなので、検討から我々が負けてしまうというのがあります。

この二つがですね、コストの部分、単価の部分と、ある部分だけをデジタル化したい、効率化したいという方々は、我々がちょっと機能リッチだというところで、二つの主な理由になります。

Q. ハウスコムに202店舗契約取れたということですが、これは何か話を聞いたところによると、結構ディスカウントしたという話なんですけど、それってディスカウントしないと契約取れないものなんですか。

A. ありがとうございます。ハウスコム様の200店舗なので、非常にたくさんの拠点でご導入いただいています。いわゆる全店舗です。

基本的にですね、100店舗を超えるところには大幅なディスカウントをしないと導入していただけないというのがございます。これはなぜかというと、シンプルに計算されてしまいます。1拠点3万円で200店舗だと、月600万かかる。ということは年間で7,200万。システムは大体6年で償却とかで考えられるので、そうすると(自社製作の場合は)4億かというと、これは自社で作った方が安いなとか、受託で作った方が安いなとかいうふうに、大手さんってよく考えられます。

そういう比較をされるところから、やはりボリュームディスカウントをいつも言われまして、やはり月々これぐらいまでに抑えてほしいというので、それに合わせた形でディスカウントするというのが多いです。

ちなみに大体ですね、我々のお客様の10拠点を超えると、やはり10%ぐらい引いてくれませんかとか、10拠点を超えてくると、大体そういう声が出てくるなというところですね。

Q. 今の顧客のARPUが16,700円くらいだと思うんですけど、これは今後どれくらい値上げ余地とかがあるのか。

A. そうですね。これですね、ちょっとOEMで提供しているのも合算しているので、金額がこのように出てしまっております。

カイクラの現状一番シンプルな単価は、スタンダードが3万円で、そこからオプションつけて4万円、次のオプションつけたら5万円とかっていうサービスです。

ただOEMの方は月額安いところだと1,500円とか2,000円とかで提供されていまして、そこまで含めて計算してしまっているので、こういう金額になっています。これが計算の前提の部分です。

じゃあ今後の単価を上げるというところでは、従量課金とかいろんなオプションもそうですし、全体的な値上げというのも十分検討できると思っています。直販の部分ですね。

というのは我々大体3年に1度ぐらい値上げしてきています。なぜかというと、社名をシンカとしている理由の一つなんですけど、毎月毎月カイクラをバージョンアップしています。創業以来、必ず月に1回バージョンアップしているので、いろんな機能がついていっています。

そうすると3年も経つと、全然違うサービスまで色々なものができるようになっているので、そういうところで過去これまでもですね、ちょっと値上げしてきているというのもありますので、今後も値上げというのは十分検討しているところではございます。

Q. 御社はIPOの公募価格が1,320円だったと思います。現状株価は929円ですか。公募価格を割っていて、別に赤字企業でもなく、PERが22.1倍、PBRが3.1倍、2.06倍。これは公募価格が適切な価格じゃなかったのかなという感じもしまして、御社としてどのようにこの点認識されているのか、お話を伺えればと思います。

A. ありがとうございます。現状ですね、ちょっと公募価格を割れているような株価になっているというところで、もっともっと我々も頑張っていかないといけないなという思いではございます。

上場したタイミングでの公募価格はですね、当時我々はむしろもっとポテンシャルもあると思ってましたし、市場の状況も踏まえた上での価格をつけていただいたんだと思います。機関投資家の方々との需要調査の時にお話もした上での価格をつけていただいたので、当時やっぱり妥当だったかなという思いもありますし、我々としてはもっともっと上げていかないといけないなという思いでやってきております。

それは今も変わっておりませんので、まずはちょっと今の公募割れている状況をですね、一日でも早く解消してさらにもっと上げていきたいなという思いでございますので、引き続き応援よろしくお願いします。はい、頑張ります。

(シンカの取締役CFOの石川氏からの補足)
会社としての考えを補足させていただきます。公募価格と今の株価は、先ほど江尻が申し上げたとおり、もっとポテンシャルはあるかなと思っています。我々は黒字ですし成長率もそれなりにありますので、一番の問題は、やはり株式市場に出て上場してから知られていないというのが一番のポイントかなと思っております。

なので何としてもカイクラおよびシンカを知ってもらって、ウォッチリストに入れてもらって適切に売買を促していく、そのために認知をIRの意味で上げるということが必要だと思っております。こうしたKabuBerryさんにお邪魔させてもらったり、日経IRとか、ログミーとか、他のIRイベントにも登壇させていただいております。

なのでまずはこうしたIR活動で我々のことを知ってもらう、そして業績を上げる、その二輪で今後株価を上げていきたいという風に考えております。ぜひとも応援のほどよろしくお願いします。

Q. 今のところこの1製品というか、これだけでずっとやっていく予定なんでしょうか。今後事業を広げたりとかいうことは、どのような段階で考えられたりとか、どう考えておられるか教えてください。

A. はい、ありがとうございます。ビジネス自体は何か新しいものも今後考えていきたいと思ってますけれども、今のこのカイクラだけでも市場がまだまだありますので、向こう5年は少なくとも売上を今の10倍、20倍ぐらいにはできると思っています。

例えばディーラーさんとかですね、ディーラーさんだけでもまだ売れているとは言いながら10%ってことは、まだまだ市場がありますし、不動産も医療も考えると市場がすごく広がっています。そしてコミュニケーションのAI機能とかもどんどんこれから出していくだけで単価も上がっていくと思っていますので、しばらく向こう5年は、しかも売上10倍、20倍ぐらいまではこれ1本で集中してやっていこうと思っています。

Q. 売上が例えば仮に10倍になったら、その時の利益率も今ぐらいなんですか。それとも利益率も上がっていくような?

A. そうですね。利益率もしっかり20%からですね、ここ10年で20%ぐらいにはしようと思っていますので、利益率もしっかり上げていこうと思っています。

Q. カイクラという製品について、ディーラーさんの業界から不動産の業界とかで求められている機能や要件は異なるものになってくるのかなと思っているんですけれども、カスタマイズ性や拡張性、企業さん個別のカスタマイズみたいなものはどうなっているのか教えていただいてもよろしいでしょうか。

A. ありがとうございます。我々は創業から決めていることとして、カスタマイズはしないということがあります。というのはカスタマイズをすると、一気に運用保守のコストがかかるようになって、それが結果利益の部分を圧迫してお客様に適正な価格で売れなくなると思っていますので、我々はカスタマイズはしないと決めています。

ただおっしゃられる通り、自動車はこういうことをやってほしいとか、不動産はこういうことをやってほしいといろんな要望をいただいています。我々はずっとお客様の要望をいただくということをずっとやっていますので、その中で汎用的に使えるなとか、もしくは自動車で欲しいって言われたこの機能でも不動産で全く使っていないけど、不動産もっと活性化するには自動車の機能を取り入れた方がいいなとか、そういうものは積極的に入れています。

なのでカスタマイズはしないですけど、要望として汎用性があるとか面白い機能だなというのは積極的に取り入れています。

Q. 30%という大きな成長をしているので配当なんて別にしない方がいいって多分機関投資家さんとかはいいと思うんですけど、一方で時価総額からして個人投資家ぐらいしか今手出せないと思うんです。と考えると、配当を出さない会社は買わないという個人投資家さんも結構いると思いますので、株主の層を広げるという意味では配当出すのもどうかなと思うんですけど、今考えてないと思うんですけど、どれぐらいの規模になったら配当し始めるとか、そういったお考えをお伺いしたいです。

A. ありがとうございます。おっしゃる通り、現時点ではここ数年ぐらいは、やっぱりもっともっと成長を通して、とにかく営業利益率15%を維持するところまではしっかりと成長していきたいと思うんですけど、先ほど15%までいったら一旦ちょっと3年間ぐらいはステイで、出たものは成長投資ですけど、もちろん成長投資だけではなくて、その辺りから配当というものも前向きに検討していけたらなと思っています。

まずは営業利益率15%を維持というか達成しながら成長率30%を達成できる状況までは、しっかりと成長投資だけに集中したいなと思っています。

Q. 専門チームのことについてご質問したいんですけども、今結構自動車業界様で専門チームを作っているんですけども、自動車業界様で作って営業されているということでダイハツさんのDIOSにも導入されていたと思うんですけども、具体的に専門チームというのはどういう構成で、どういった営業をされているのかというのをもしお教えできる部分でお願いしたいと思います。

A. ありがとうございます。今専門チームは、マーケティングを担当するメンバーと、あと営業の直販で動くメンバーがいます。マーケティングの部分は、自動車でしたら自動車業界で反応がいいようなマーケティング、例えば日刊自動車新聞に広告出す、郵送DM送る、あと自動車専門の展示会とかありますのでそこに出展するとか、そういうところにマーケティングチームが動いています。

今度は自動車専門部隊は、そういったところで取れたリードを商談化して実際に営業に行くということをやっています。そのメンバーは元ディーラーの店長とかそういったメンバーたちを集めてきて、自動車の業界に詳しいメンバーが今直販の営業チームとして動いています。

あともちろん直販だけではなくて、自動車のディーラーさんにもう入り込んでいるような会社さんがいらっしゃいまして、そういう方々と協業しています。例えば分かりやすい大手で言うと、保険会社さんとかそういったところと我々で協業していまして、そういったところから案件をご紹介いただいたりしています。

Q. ダイハツのこの営業支援システムに入ったところは大きかったと思うんですが、今後も例えばホンダさんとかトヨタさんと同じ自動車メーカー様に入る可能性とかそういうアプローチとかというのもあるんでしょうか。

A. あります。ダイハツさんに入ったのはまさに販売店さんに営業するのではなくて、ダイハツ工業さんというメーカーさんに行きまして、そこと話をして向こうの持っているシステムに連携したということです。ダイハツ工業さんが販売店さんに提供しているシステムに我々が連携したので、セットで売れるようにしていただきました。

これ、おっしゃる通りめちゃくちゃ大きくてですね、同じように今トヨタさんとかホンダさん、いわゆるホンダ技研さんとかと話をしていっていますので、そういう動きをしたいと思っています。

Q. カイクラアダプターというのは専用の機械なのでしょうか、汎用品なのでしょうか。

A. カイクラアダプターは汎用品です。汎用品をいくつか集めてボックスのようなものを作っています。その中で動くOSとソフトウェアを我々がオリジナルで作っています。基板や箱の部分などは汎用品で作っています。

Q. それは各営業所に1個あるという感じなんですか。

A. そうです。各営業所に1個設置しています。

Q. ファームウェアやソフトの更新はソフトと一緒にやっているということなんですか。

A. やっています。しかも一斉配信できるようにしています。バージョンアップの際に我々がどこかに行くのではなく、我々が集中して一気に全国のアダプターをバージョンアップさせています。

Q. 以前日経IRで石川さんに聞いたんですけど、これが参入障壁になっていると。他が真似できないというこのアダプターは、他が絶対作れない、真似されることはないんでしょうか。

A. 真似されることはないです。もちろん作ろうと思ったら作れます。どういう人たちが作れるかというと、まずスキルがある人です。どういったスキルかと言いますと、一つはハードです。ハードウェアを我々は触っていますので、ハードウェアを開発する技術が必要です。

あとそこから電話の情報とかそういったコミュニケーションの情報を取得するという、電話がどういう風な流れになっているかという、その電話情報を知っていないと取れませんので、電話のスキルが必要なのが二つ目です。

我々はクラウド化していますので、インターネットとかネットワークのスキル、クラウドのサービスをするネットワークのスキルが三つ目です。

あとはシンプルにOSとかアプリを作るソフトウェアの技術が四つ目です。

これさえあれば作れます。ただベンチャーなどになってくると、ハードを作るのはめちゃくちゃ嫌がりますし、今更電話の勉強するというのを嫌がるハードのベンチャーも多いです。しかもクラウド電話の電話の技術ではなく、NTTさんとかKDDIさんがもともとやっている昔からの固定電話の技術を知らないといけないので、そこを勉強するのを嫌がるというのがあります。

これはたまたまと言われないんですけど、私が二十数年前にコールセンターのシステムを作った時に電話の技術を全部勉強したので、私は知っているというのがありました。

あと大手さんになると、昔NTTさんに言われたんですけど、我々が会社を起業した時にNTTさんに、ちょっとレビューしてもらいに行ったんです。NTTさんの東日本さんにこういうのを作って、研究の方を紹介してもらって、こういうのを作りましたと。これでこういうふうに電話の情報が取れるようになって、シンプルに安くてこんなのができるようなのを作ったんですけど、どうですかと言ったら、NTTさんに言われたのが一つ面白いねと言われたんですけど、これうちでも作れるよと言われたんです。

それはそうだと思います。NTTさんには技術者がいっぱいいますので。ただその時に言われたのが、我々(NTT)が作ると桁が二桁上がると言われたんです。我々(シンカ)は安く提供しようとしたので、この価格でやろうと思っていますと言った時に、NTTでは出せない金額だと言われたので、なので面白いんじゃないと言われたというのがあります。

なのでベンチャーは嫌がるというのと、大手がやろうと思ったらNTTとかは可能かもしれないですけど、単価の高い方々がしっかりやっちゃうと、すごい高いサービスになるんだろうなと思っています。

Q. では機械もひっくるめて「カイクラ」というものという感じでいいんですか。

A. そうですね。我々が作っているというものです。

Q. 外から見るとソフトだけやっているような会社に見えてしまうので、これもひっくるめてシステムという感じでもっと見せた方が、他が特別なものに感じるんじゃないかと思うんですけどね。

A. 見せ方ということですね。かしこまりました。

Q. 医療などかなりセンシティブな個人情報を取り扱っている。セキュリティ面で不安を感じますが、そういった対策でどのようにされていますか。

A. セキュリティはですね、創業の時からずっと気をつけているところでございまして、もともと私が金融系のコールセンターのシステムを作っていましたので、当時金融系だとこれぐらいのセキュリティレベルだというのがありまして、それをなるべく準拠する形で作っています。

ですので通信のところには全て暗号化しているとかですね、データはバックアップをとって二重化しているのもそうですし、システム自体が死んでないかどうかというのをずっと定期的に信号を受信して、システムは止まっていないということを集中管理しているとか、そういうことをやっています。

そういったこともあって、我々例えばお名前出していいところで言うと、みずほ銀行さんとかも使っていただいていますし、あと慶応医大さんとかも使っていただいています。

おっしゃるとおり、医療ってセンシティブなんですけれども、そういった我々がこういうところまでデータ大丈夫ですよ、暗号化していますからとか、こういうようなところでも大丈夫ですよとかいうのをお話をしても、ちょっと不安に思われる方っていらっしゃいまして、その不安を払拭するという思いで上場したというのもあります。

ベンチャーのどこの、海のものとも山のものとも分からないベンチャーの会社のクラウドのサービスなんか怖くて使えるかって言われることはありました。どれだけセキュリティを説明してもですね、こうしたことを言われることがあったんですけど、いやいや我々は上場しましたと、なので安心してくださいという風に言いたいというのもあって、これ上場した理由の大きな理由の一つですね。

セキュリティは先ほど言ったように、しっかりやっています。いろんなことを対策打っています。日本生命さんも使っていただいていますけど、監査の方がうちの会社に来られて、どれくらいのセキュリティなのかしっかり見ていただいた上でOKもらったので今も使っていただいています。なので必要なものは資料も出しますし、ソフトウェアとしてもいろんなことをやっています。

Q. 決算の数字を見まして、上期の売上も利益も、進捗率が通期の予定と比べまして良くないと思うのですが、下期挽回は可能なのでしょうか。

A. ありがとうございます。今回上期は非常に拠点数が伸びるというところが良くて、拠点数の分だけもちろん売上は上がっているんですけれども、単価が先ほどお話しした通りちょっと下がってのスタートになりましたので、こういった部分で上半期の進捗が良くないですが、我々は下期偏重型です。ストックがずっと溜まっていきますので上期が上がっていくときに予算に対して50%ということは絶対ありませんので、過去もずっとそうですので。

ずっと単価が上がった、ストックが上がっていくので下期偏重なので、下期の分の方が必ず上期より売り上げとかが大きいんですけれども、現状はそういったところでございますので、引き続き下期の方もですね頑張って達成できるように頑張っていこうと思っております。

Q. ボリュームディスカウントを実施したということですが、これは期初から決まっていたことでしょうか。それとも機を見ている間にこういう契約が成り立ったという考えでよろしいのでしょうか。

A. これはですね、期初に決めたというのはですね、1月でボリュームディスカウントして全部に対応するものをやろうというので決めましたので、1月に一気に該当のものをやりました。

Q. カイクラのデータはどこにたまるのでしょうか。ユーザー様のところでしょうか、それともシンカ様のところでしょうか。あとこういうサーバーというのはAWSなどを利用されているのでしょうか、それとも自社製でサーバーを立てられているのでしょうか。

A. まずデータはですね、我々AWSさんとかではなくて、富士通さんのデータセンターを利用しております。これはですね、我々のこだわりというのはあれなんですけど、日本のデータセンターを利用しております。日本のデジタル赤字がひどいじゃないですか。こんなこと言うことじゃないかもしれないですけど、なんとか解消したいなと思ってですね。AmazonとかMicrosoftではなく富士通さんのデータセンターを使っています。

富士通さんは非常にしっかりされていまして、東日本データセンターと西日本データセンターがあって、所在地はわからないです。ちゃんとですね、その情報はちゃんと隠されているというか秘密にされていらっしゃいますけれども、必ずバックアップも取れるようにしてますし、日本のどちらかにですね、災害が起こってもデータが残るような、そういったデータセンターにもされてますし、なので我々は富士通さんのデータセンターで、そしてどこにあるかわからないですけれども、東日本西日本にダブルバックアップがしっかり取れるような場所に置いております。

なのでデータはシンカが持っているのでもなく、シンカのデータセンターやサーバーにあるわけでもなく、ましてやお客様のところにあるわけでもなく、そういったデータセンター屋さんに預かってもらっている。データはユーザーさんのものでして、我々が代行で預かっているという、そういう契約でやっています。

Q. アクティブの拠点数増加で中規模というところを直販や販売パートナーさんがターゲットしていますよというのが書いてますが、直販、販売パートナーはどちらがたくさん売られていますか。

A. 現状は直販ですね。直販が比率で、売上げの比率でいきますと、直販が今約55%で、代理店さんが40%ちょっとぐらいで、OEMが単価が安くなってしまいますので3%、4%ぐらいになります。

Q. 技術の優位性という点で、特許に対してどのようにお考えでしょうか。固定電話をかけながらSNSを送れる特許は先ほどスライドで拝見しましたが。

A. はい、しっかり見ていただきました。ありがとうございます。我々ですね、ちょっとユニークな特許を2つ持っておりまして、1つが電話をかけてる間にSMSが送れるっていう、これ特許で持っています。

どういう使い方ができるかというとですね、例えばディーラーさんにお客様がですね、例えばすみません、ちょっと車をぶつけちゃいましたって店舗に電話かかってきたと。その時に、本当ですか、ちょっとどれぐらい傷ついているかを見てみたいので、ビデオ通話に切り替えましょうと。今スマートフォンのSMSにビデオ通話のURLを送るので、届いたらそちらをクリックしてくださいって言って、こう喋りながらSMSの送信ってやつを出していただくとですね、ビデオ通話のURLがスッと送られるので、そのままお客さんがクリックしたら、ビデオ通話がいきなりつながるみたいな、そういうふうに電話をしながらSMSでいろんな情報を送ることによって、いろんなことを簡単にですねコミュニケーションができる、これは我々が特許を持っています。

これは実はですね、コールセンターでもいろいろ使えると思っています。電話を受けながら、じゃあ振り込み先はSMS送りますねとか、これ我々の特許を使わないと電話切ってからじゃないと送れないんですけど、これを我々が持っています。

あともう一つ持っていまして、これも結構便利な機能なんですけど、録音する対象というかターゲットをですね、リストで管理できるっていうのを特許を持っています。例えば電話をかけたら何でもかんでも録音される、ということではなくてですね、ブラックリストとかホワイトリストのような、この人たちだけは録音してくださいとか、この人たちは録音しないでくださいみたいなのを、リストで管理できるっていうのも特許を持っています。

でこういったところをですね、コミュニケーション全部を統合していくからこそ面白い特許は今後も取れると思ってますので、積極的に今後も特許は取っていきたいなと思っています。

Q. 潜在的な顧客についてどのように捉えているか教えてください。先ほどお話しされたチャットワーク様、Kubell様とか未上場のIVRy様などと来ております。乗り換えとかそういうのも込みなのか教えてください。

A. 競合ということですかね?

Q.はいそうです。

A. IVRyさんは非常に勢いよくビジネスを伸ばされていると思っています。電話を自動化させる、つまり人間が電話対応するのではなく自動化させていくという非常に面白いサービスを展開されています。ただ、我々は彼らと競合したことがありません。というのは、我々のターゲットとする自動車や不動産、医療分野では、お客様や患者様とのコミュニケーションの中で関係をしっかり作りながら、ずっといい関係を作りたい、もしくは患者様の命を守りたいということが重要で、そこを自動化したいというニーズがないのです。

電話の対応、例えば飲食店の予約などは全部自動化されてもいいのではないかと思います。そういった分野には非常に便利なサービスだと思います。

では我々が今後、潜在的な市場としてIVRyさんと競合するようなところを攻めるかというと、今のところ電話においては、もうそういう自動化が進むようなところに我々の「コミュニケーションでおもてなしましょう」というコンセプトは多分刺さらないと思っていますので、そこにはいかないかもしれません。ただし、我々のサービスはコミュニケーションを電話だけでなく全般的にマネジメントできる、管理できるようなサービスなので、そのニーズが明確に見いだせたら、電話だけではなく、コミュニケーション全般的にマネジメント・管理するサービスとして攻めていくかもしれません。

Q. 中期経営計画の制定や検討はないのでしょうか。

A. 現状、我々は中期経営計画、3ヵ年計画、また先ほど口頭でお話ししましたが、10年間はこういうふうにという10年の長期計画というのはもちろん策定しております。ただ現状は、公表するというところにはまだ至っておりません。社内ではしっかり立てて、それに向かって進んでいるという状況です。

Q. 先ほど35%成長のお話がありましたが、それを組織として実現するにはそれなりに負担があると思います。HR戦略や人材マネジメントに関する方針を教えてください。

A. ずっとこのまま30%、35%成長をしていく中で、専門チームをどんどん作っていくというお話をしました。今の自動車チームに加えて、今年は不動産チームを作って、来年以降は医療とか自治体とかの専門チームを作っていこうと思っています。そのまま人が増えていきます。

人と組織について我々は今後、現在59名という話をしましたが、来年には100名にしたいですし、3年後4年後ぐらいには200名とかの会社にしていきたいと思っています。しっかりずっと組織は拡大でいこうと思っています。

そういうところで今大事にしているのが2つあります。一つは人事組織です。今年も1人人事を採用しましたし、現在も人事のメンバーたちを、いい人を採用しようということで探しています。順番として我々は、先に人事を増やし、その後営業やマーケティング、エンジニアの採用活動を行う。まず人事を増やし、採用ができてしかも受け入れができるような体制を構築するのが大事だと思っています。組織を増やす順番は、人事が採用できてから他の部門を増やすという形で決めています。

もう一つは、研修を大事にしています。我々はスキル研修よりも、むしろカルチャー研修の方に力を入れています。月に1回のマネジメント以上の者たちが集まったカルチャー研修もそうですし、年に1回私がシンカイズム研修というのをやっています。これは2時間 x 6回、合計12時間を私が話すということをやっています。これぐらい我々はカルチャーを大事にしています。

採用の優先順位も決めています。1番がカルチャー、2番目が人間性、3つ目がスキルとなっているので、スキルだけがある方というのは採用しません。カルチャーがまず必ずフィットするかというのを見ます。そういう意味で、入社してからもカルチャー研修をすごく力を入れてやっています。

そういう意味で、組織が大きくなっていっても我々は一体であるという意味で、「チームシンカ」と、社員のことをワンチームだと言っています。営業部とか管理部とかそういう区分けではなく、ワンチームだ、チームシンカのメンバーだというのをずっと言っています。そういったカルチャー研修というのをしっかりとこれからも力を入れてやっていきたいと思っています。​​​​​​​​​​​​​​​​

投資家の皆様へ

本日は、お忙しい中、長時間にわたりご参加いただきありがとうございました。オンラインの皆さんも含め、たくさんのご質問をいただき、非常に嬉しく思っております。今後もしっかりとビジネスを成長させていけるよう、役職員・従業員ともに頑張っていきたいと思っております。ぜひ引き続き皆さんの応援をよろしくお願いいたします。本日は以上です。ありがとうございました。​​​​​​​​​​​​​​​​

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