PERとPBRの使い分け|割安株を見つける実践テクニック

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「この株は割安なのか、割高なのか」。投資家なら誰でも気になるこの疑問に答えてくれるのが、PER(株価収益率)とPBR(株価純資産倍率)という2つの指標です。どちらも株価の割安度を測るものですが、見ている角度が違います。

■ PERは「利益から見た割安度」

PERは、株価を1株あたりの利益(EPS)で割って計算します。たとえば株価が1,000円でEPSが100円なら、PERは10倍です。これは「投資した金額を利益で回収するのに10年かかる」という意味です。

一般的に、PERが15倍以下なら割安、20倍以上なら割高と言われますが、これは業種によって大きく異なります。成長性の高いIT企業はPER30倍以上でも買われることがありますし、成熟した銀行株はPER8倍程度でも普通です。同業種の他社と比較するのが正しい使い方です。

■ PBRは「資産から見た割安度」

PBRは、株価を1株あたりの純資産(BPS)で割って計算します。PBR1倍は、株価と企業の解散価値(帳簿上の純資産)が同じであることを意味します。

PBRが1倍を下回っているということは、理論上、その企業を丸ごと買収して資産を売却すれば利益が出る状態です。東京証券取引所がPBR1倍割れ企業に改善策を求めたことが話題になりましたが、これは日本市場にPBR1倍割れの企業が非常に多いことが背景にあります。

■ PERとPBRの使い分け方

PERは「今の利益」に注目するため、業績が安定している企業の評価に向いています。一方、PBRは「蓄積された資産」に注目するため、利益が一時的に落ち込んでいても資産価値が高い企業を見つけるのに適しています。

実践的な使い分けとしては、まずPERで候補を絞り、次にPBRで資産面の裏付けを確認する方法が効果的です。PERが低く、PBRも1倍前後であれば、利益面でも資産面でも割安と判断できます。

■ PERとPBRだけで判断しない

ただし、注意点があります。PERが極端に低い場合、市場がその企業の将来に不安を感じている可能性があります。いわゆる「バリュートラップ」と呼ばれる状態で、割安に見えてもなかなか株価が上がらないケースです。

PBRについても、帳簿上の資産価値と実際の市場価値は異なることがあります。不動産を多く持つ企業のPBRが低くても、その不動産の実勢価格が簿価を大きく下回っている可能性もあります。

PERとPBRは投資判断の出発点として非常に有用ですが、最終的には企業の成長性や事業内容、財務の健全性を総合的に見て判断することが大切です。

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