キャッシュフロー計算書の見方|黒字倒産を避けるために

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「黒字倒産」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。損益計算書上は利益が出ているのに、手元の現金が足りなくなって倒産してしまうケースです。これを見抜くために重要なのが「キャッシュフロー計算書」です。

キャッシュフロー計算書とは

キャッシュフロー計算書は、企業の現金(キャッシュ)の動きを記録した財務諸表です。損益計算書が「利益」を計算するのに対し、キャッシュフロー計算書は実際に「お金が入ってきたか、出ていったか」を示します。

利益と現金は一致しないことがよくあります。たとえば、売上を計上しても代金の回収が数か月先ということもあります。帳簿上は黒字でも、実際の手元資金は減っている可能性があるのです。

■ 3つのキャッシュフローを理解しよう

キャッシュフロー計算書は「営業CF」「投資CF」「財務CF」の3つに分かれています。

営業CFは、本業の事業活動から得た現金の増減です。これがプラスであることが健全な企業の大前提です。営業CFがマイナスの企業は、本業で現金を生み出せていないことを意味し、注意が必要です。

投資CFは、設備投資や企業買収など、将来の成長のために使った現金です。通常はマイナスになります。成長企業が積極的に設備投資を行えば投資CFのマイナスは大きくなりますが、それ自体は悪いことではありません。

財務CFは、借入金の増減や配当金の支払いなどです。借入を行えばプラス、返済すればマイナスになります。

健全なパターンと危険なパターン

最も健全なパターンは、営業CFがプラス、投資CFがマイナス、財務CFがマイナスです。本業で現金を稼ぎ、将来に投資し、借入金も返済できている状態です。

危険なパターンは、営業CFがマイナスで財務CFがプラスの場合です。本業で現金を生み出せず、借入金でしのいでいる状態です。この状態が続けば、いずれ資金繰りに行き詰まります。

フリーキャッシュフローに注目

営業CFから投資CFを引いたものを「フリーキャッシュフロー(FCF)」と呼びます。企業が自由に使えるお金を意味し、配当の原資にもなります。

FCFがプラスの企業は、事業投資を行った上でなお余裕資金があるということです。高配当を狙う投資家にとっては、利益よりもFCFがプラスかどうかの方が重要とも言えます。利益が出ていてもFCFがマイナスであれば、その配当は持続可能とは言えません。

決算短信の2ページ目でチェック

キャッシュフロー計算書は決算短信の2ページ目付近に掲載されています。まずは営業CFがプラスかどうかだけでも確認する習慣をつけましょう。利益だけでなくキャッシュの流れを見ることで、企業の本当の健全性が見えてきます。


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