株の「塩漬け」(長期間にわたって損失を抱えたまま保有し続けること)が悪いか良いかは、状況によって異なります。簡単に言えば、一概に「悪い」とは言えませんが、いくつかの重要な考慮点があります。
塩漬けが悪くない場合
- 優良企業の株式である場合:基本的に健全な財務状況を持ち、長期的な成長が期待できる企業であれば、一時的な株価の下落は購入のチャンスとも言えます。
- 配当がある場合:継続的に配当を受け取れる銘柄であれば、株価が下がっていても配当利回りは上昇しているため、長期保有の価値があります。
- 長期的な投資戦略の一環:市場のタイミングを計ることは難しいため、優良銘柄を長期保有するという戦略自体は理にかなっています。
- 税金対策:場合によっては、含み損を抱えたまま翌年に持ち越すことで、税金対策になることもあります。
塩漬けが問題となる場合
- 機会損失:塩漬け状態の資金で、より良い投資機会を逃している可能性があります。
- ファンダメンタルズの悪化:企業の業績や将来性が根本的に悪化している場合、回復の見込みがない可能性もあります。
- 心理的負担:含み損を抱えた状態は心理的ストレスとなり、他の投資判断にも悪影響を及ぼすことがあります。
- 損失が拡大するリスク:「底値だから」と思って保有し続けても、さらに下落する可能性は常にあります。
塩漬け銘柄への対処法
- 定期的な見直し:保有銘柄が当初の投資理由をまだ満たしているか定期的に確認しましょう。
- 平均取得単価の引き下げ:優良企業であれば、株価が下がった時に追加購入して平均取得単価を下げる戦略も考えられます。
- 損切りの基準を設ける:例えば「20%以上の損失」などの基準を設け、それを超えたら再評価する習慣をつけることも重要です。
- 感情を排除した分析:「もったいない」という感情ではなく、「今から新規に投資するとしたらこの銘柄を選ぶか?」という視点で考えることが有効です。
結論として、「塩漬け」は状況によって適切な選択となることもありますが、無条件に継続すべきではありません。定期的な見直しと冷静な判断が重要です。