今年は日本映画の当たり年で間違えないと思います。
ただ、当たるといっても
今までみたいなテレビ局主導のドラマの延長線上からのヒットではなくて映画でしかできないことをして
質が良い作品が人気がでるというとても
健全的な人気でいい傾向かと思います。
そんな中、11月ロードショーの
『この世界の片隅に』のとても評判がいいです。
普通のトップ10に入る作品は200-300館ロードショーの中ベスト10入りするのは本当に立派な成績かと思います。
Yahoo!映画も高得点です。
そんな中『この世界の片隅に』を配給している東京テアトルの株が凄いことになり、株価は一週間で二倍になりました。
これは株式市場の盛り上がりとしてはとてもいいと思うのですが、これは映画の盛り上がり以上に、株価が盛り上ってるのではないかと感じました。
もちろん株価はイメージ先行なので映画が盛り上がれば株価も盛り上がってもいいと思うしそれも全然ありだと思います!ただ、ファンダメンタルズで考えたら2つ気になるところがありまして、
1つは東京テアトルの事業においての映画の規模が小さいということです。
昨年度は映画で32億円売上をあげてます。多分今年度はさらに上にいくことでしょう。
しかし、 外食と不動産で130億円稼いでいます。規模で考えたら映画事業の規模は小さいです。
営業利益で考えましたらほとんどが不動産事業です。
東京テアトルはリノベーション事業
貸会議室で収益をあげているのですね。
この規模で不動産事業をしていたら映画で大きな影響を与えるのはなかなか難しいかと思います。
もうひとつは『ヒットしてもそこまで映画では儲からないのでは?』と思うのです。
この世界の片隅にはニュースをみましたら興行収入五億円は行くのでは?とかいてありました。この規模で五億円なら大ヒットです。
で、昨年度東京テアトルの作品で五億円突破した作品がありました。
アンパンマンです。
昨年のアンパンマンはテアトル配給最大の興行収入をあげています。
で、先ほどの利益です。
ぼくは10億円以上いくのでは?と思ってるのですがいったとしても、もしいったとしてもプラス五億円東京テアトルにはいるわけではありません。
『シンゴジラ』みたいに制作に東京テアトルが入ってるのでしたら別ですが、この作品はクラウドファンディングでお金を集めています。(これはこれで本当に凄いと思います!)
もちろんテアトルが経営している映画館の収入もはいりますが
一回最大でも200名です。
テアトルの映画館は9つなので、そこまで映画館収入がはいってくるわけではなく、はいったとしても、不動産事業に比べたら小さい規模にどうしてもなってしまいます。
いろいろ書きましたが、株価と映画のクオリティはまったく別の話です。書いて第一に思ったことは『この世界の片隅にを見てみたい。』ということです。(^_^;
日本アニメ界にとっても2016年は今後30年くらいの単位で考えても重要な年になりそうです。そんな年をリアルタイムで体験できることに感謝しなくては!
■■2016.11.30 追記
東京テアトルは出資しているのコメントをいただきました。
http://cinema.ne.jp/recommend/konosekai2016111117/
確かに2015年5月に出資しています。
誤認しており申し訳ございませんでした。
では、どれくらい利益がプラスになるのでしようか。
先ほど掲載された是枝裕和監督によりますと
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/50258
日本は
映画館 5
出資者 4
製作者 1
で配分されます。
ということは
10億円ヒットですと4億円渡ります。
(製作者に渡る金額は確かに少ないですね(^_^;)
ではテアトルにいくら渡るのだろうかということなのですが
クラウドファンディングで3622万円集めてますので
もしほかの企業と比べてたくさん出資しても、ほぼ100%とか半分とか制作委員会としてだしていると考えるのは難しいかとおもいます。
仮にたくさんだして25%出資してたとしたら
10億円に対して1億円利益がはいります。
そう考えたらテアトルの不動産収入とくらべて
どうしても少なくなるのではと思うのでありました。
ただ、評判はものすごく高いので
上映館がふえて30億円とかになったり
DVDなど今後も売上が増える可能性が多々あります
ので上ぶれる可能性は多々ありますね。
とはいえ、不動産事業の営業利益毎年10億円というのは大きいかとおもいます。
まぁ、いろいろ書きましたが書いて思った事はやはり『見てみたいなぁ。』ということなのでした。(^_^;