先行投資というのは
後々の収益がつく予定だからこそ先行投資をするわけです。
しかし、スケールがでかいと本当に収益に 見合うだけの先行投資なのか?と結果がでないときは心配になります。
サイバーエージェントのネットテレビAbemaTVは先ほど1000万DLを発表しました。 このペースはハイペースということでいいと思います。
そのためにサイバーエージェントは今期はAbemaTVの先行投資のために減益予定です。
みてみますとなんと今期200億円AbemaTVのためにつかうとのことです。200億円とはとてつもない金額になります。
さて、この先行投資は花咲くことはあるのだろうか?ということを考えてみました。
今回の大型先行投資はなくなることは
撤退しない限り減額の可能性が少ない。と思います。
今回の先行投資200億円をみてみますと
広告費はそんなに増えてないでコンテンツにお金をかけているのがわかります。
ざっとみて
半年で50億→一年で120億ということはコンテンツ制作費が上がってます。
しかし、広告費は半年で30億円→一年で40億円と下がってます。
ということは、宣伝よりもお金をかけて面白いものをつくるということですね。
ということは、来年この投資がなくなったらAbemaTVを見てみる人は間違いなく『コンテンツがしょぼくなった。』と感じてしまうはずです。そう思うとこのラインは最低限投資をしていくと考えられます。
さて、問題はこの200億円の投資は本当に花咲くのかということです。
4月から放送が開始になりましてQonQで劇的に変わっていないということはAbemaTVの売上はあまりないことが予想されます。この57億円の売上が100億劇的に増えても赤字だと思います。ということは150億円くらい伸ばすのを想定しているのかもしれません。
ということは
◆広告
◆有料課金(番組の時間ではなくいつでも見れる機能)
で増やしていくということかと思いますが
月960円が50万人使ったとしても
960円*50万人*3ヶ月=14.4億しか増えません。
そう考えますとこの事業の肝は「広告」になると思います。
では広告でそこまで収入が入るのでしょうか。
今回サイバーエージェントと共同で事業を展開しています。
テレ朝の決算を見てみますと。
テレビ朝日の売上は2282億円です。さすが民放という売上です。
Abemaも初めからここを狙っているとは思えません。
では、BS朝日を見てみますと
143億円です。
そう考えるとAbemaは「テレ朝は恐れ多いけどBS朝日よりは見られるようになり広告収入も狙っていく。」
と、想像されます。
どれくらいかはわかりませんがBSの視聴率を0.5%としますと
1億3000万人☓0.5%=65万人が見ているということになります。
(0.5%は適当です。すみません。)
そう考えると現状の月間600万ユーザーというのはいい線をいっているような気もします。
しかし、心配なことと言えば
◆インターネットTVに広告を出す慣習がまだできていない。
ということと、
◆利用者は高齢者より若手が多い。ということはBS放送にありがちな皇潤みたいな健康食品の宣伝戦法という収入源が期待できにくい。
という2つの大きな問題点が考えられます。
日本でお金を持っているのは若い人ではなくお年寄りが多いのです。若い人に皇潤みたいなビジネスは難しいです。。
いろいろ書きましたが
ほくはAbema事業には成功してほしいと思ってます。
なぜなら、新しく面白いコンテンツがうまれる所にはお金がしっかりあることが多いことです。
今の地上波がおもしろくないと言われるのは単純に制作費が減ってきているのが原因の1つだと思っています。
なのでここで成功して資金が集まりより楽しいメディアができたらなあ。と心より思うのでありました。
追伸 でも、もし本格的に普及するとしたら今ではなくスマホが5Gに対応してからだと思っています。今の形態だと外でテレビを見たらすぐデータオーバーしてしまいますので^^;