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[質疑応答パートの文字起こし] ニフティライフスタイル(4262)IRセミナー  2023.11.2

2023.11.2に開催しましたニフティライフスタイル(4262)IRセミナーの質疑応答部分の文字起こしになります。
■■■YouTube


■■■ニフティ不動産は他のサイトから情報を提供してもらってそれをまとめてるというサイトを理解でよろしいですか
ご理解のとおりですね。SUUMOさん・ライフルのホームズさんみたいな不動産ポータル様から物件情報を提供してもらっているという、ご理解どおりかと思っております。

■■不動産ポータルさんにとってはプラスしかないと思うんですけどニフティ不動産に載せたくないよとかそういったポータルの方とかもいらっしゃるものなんですか。
1つ1つ見ていくと、そういうポータル様もいらっしゃるかなと思っております。ただその観点で言うと、当社がニフティ不動産のサービスを開始したのが20年ほど前ということもあり、長年の時間をかけて信頼関係をしっかり構築しているという実績があるので、基本的には載せたくないポータル様はあんまり多くはいらっしゃらないというような理解をいただければいいかなと考えております。

■■■ニフティライフスタイル様にお金を払うのは物件の所有者ではなくSuumoやホームズ様のポータルサイトという理解でよろしいですか
はい。ご理解のとおりですね。当社としましては、ニフティ不動産をご覧いただいたユーザー様が不動産ポータル様に問い合わせをしたという「問い合わせの行為」に対してSuumoさん・ホームズさんといった不動産ポータル様からその対価としての手数料をいただいているというご理解で間違いはございません。

■■■問い合わせが生じた場合にSUUMOやホームズからの反響課金制であり不動産ポータルサイトへの送客時にお金が発生するという理解でよろしいですか
回答としては、「問い合わせということに対して課金をする反響課金制です」ということです。その先の成約というところは当社のビジネス上、そこは線引きされています。ご認識いただいているとおりかなと思っております。

■■■複数サイトから物件情報を提供してもらっている場合のポータル会社の選定方法について
当社のロジックに基づいて一番上位表示された企業をご紹介するというのが、まず全体像になります。一番上位表示される要件とは何なのかというと、例えば掲載物件に関する情報量であったり、情報更新タイミングの新しさであったりなどです。そして、ご質問に関連して回答すると、当社の送客に対する手数料は、物件の金額には連動しない形になっています。つまり、賃貸の物件であれば1件あたりいくらで、購入であれば1件あたりいくらという一律の課金体系を採用しています。不動産ポータル様ごとに課金体系が異なることもあるかもしれませんが、ベースはほぼ変わらないと言えます。

■■■ニフティ不動産のホームページを見てみますとこの延べ物件数No.1と書いてあります。ニフティ不動産の物件掲載数について、どのような理由で延べ掲載数が1位だと言い切っているのでしょうか
"延べ掲載物件数1位" という表記については、今ちょうどご投影いただいている資料にも実は記載をしているんですけれども、「日本マーケティングリサーチ機構様」という不動産情報サイトについての実績調査という客観的な調査に基づくものという形になります。当社の主観的な考え方で1位ということを申し上げているわけではなく、外部の調査機関の客観的な調査の結果です。この観点で年1回は必ず掲載物件数についてはきちんとお調べをいただいた上でこのような表示をしてます。

■■■「現在の物件数」の方が「延べ物件掲載数」よりもとても重要に思います。では、なぜ現在の物件数ではなく延べ物件数でこういう形で調査をされているのでしょうか。
こちらは質問のニュアンスというか意図とずれた回答であれば申し訳ないというところがあるんですけれども、過去の物件掲載数を申し上げているわけではなく、延べ掲載物件数という形で、より記述が新しい情報について数を申し上げているところです。なので現在の物件数で語らないということでは全くなくて、現在の物件数に近しいような内容を「延べ掲載物件数」という指標を持って語っているというのが回答になります。

■■■複数掲載されていてもそれぞれの物件では住所が特定されており表記のパターンは限定的であり大半は自動的で内容性処理が容易であると想像しました。では難易度が高い時はどのような時でしょうか。
物件ごとに住所が特定されているかということについて、決してそんなことはございませんという点を申し上げたいと思っております。例えば、各物件の住所を見ていったときに、物件の所在地が何々町何番地みたいな表記で、番地が欠けているといったような物件は非常に多く、記載されている住所だけでは同一物件だと判断できないケースがそれなりの頻度であります。住所以外の物件のスペックについても、その情報は不動産会社の方がそれぞれご入力をされているので、基準が結構まちまちだったりもします。なので、難易度という観点で言うと、先ほど申し上げた住所もそうですし、それ以外の物件スペックについてもそれなりにばらけており、正確な情報がない中で、いかにもろもろの情報を勘案して名寄せをしていくかという観点で難易度が高いと、そういう回答になります。

■■自動処理ができない場合もあると思いますその場合は人力で名寄せを行っているという理解でよろしいでしょうか
はい、こちらも質問の趣旨とあった回答になっていればいいかなと思っております。基本的には自動で行っています。まず自動で名寄せを行うためには、前提として(名寄せの)ロジックがあり、その前提としてのロジックのアップデートを常に行っていく必要があるということです。ロジックのアップデート自体は当然人の手はかかるということですけれども、設定されたロジックに基づく名寄せという観点では自動で行っております。

■■■過去のことになるのですが現在成長率は売上では2桁成長が続いていますが利益が今うまくいっていないと。そうなってきますとグロース市場の観点からちょっと離れているということで今後マイナス成長というのは変わっていくのでしょうか、という質問になります。中期経営計画もありまして今期の実績もちょっと示しているところもあるのかなと思うのですが補足ございましたらお願いします。

過去の実績で見ますと、先ほど説明の中で申し上げたとおり、上場して1期2期分の数字しかないというところなんですけれども、売上については順調に成長しています。ただ利益につきましては、去年先行投資をいろいろ行ったということで減益になっているというところがこのご質問の方の趣旨に関わっているのかなといったところです。基本的には売上も利益もきちんと会社として成長させていきたいと思っておりますし、中長期視点で言うと、結果としてフリーキャッシュフローをしっかり最大化させていきたいと思っております。

過去に加えて未来の話でいうと、今お話しがあったとおり、中期経営計画をもってお示ししています。先ほど申し上げたとおり、売上高につきましてはCAGR15%、営業利益につきましてはCAGR20%という目標に向けて、売上のみならず利益についてもしっかり成長させていくということは会社としてオフィシャルに明言しているところです。この観点でいうと、グロース市場のコンセプトとの乖離といった部分は当社としてはないという形で考えております。

■■■ニフティ不動産のアプリを入れたりホームページを見る人っていうのは多々いると思うのですが、それを見て、例えば今年ここに引っ越して来年はここに引っ越してという人はほとんどいないと思うんです。やっぱり引っ越しっていうのは人生に何回あるかという具合だと思います。そうなってきますとストックビジネスではなく利用者っていうのは多分1回か多くても2回しか使わないのでフロービジネスという認識でこれよろしいのですか。そうなる中ニフティライフスタイル様の売上はずっと上がっていっているので、ページビューとかアプリの利用者数というのが年々ダウンロードでなくて利用者数が見てる人が増えているという認識でよろしいのでしょうか。
まず、結論としては、ストックビジネスではなくてフロービジネスという認識が正しいのかなと考えております。ただ実際にユーザー様のサービスの使用頻度が1回なのかというと必ずしもそうではないと思っておりまして、例えば、家探しを検討する際、複数の物件について問い合わせをしたいというケースも当然あると思います。また、家探しをすると言っても、一発で決められるわけではなく、ある程度の期間をかけて慎重に検討されるユーザー様もいらっしゃいます。この観点から言うと、確かに引越しの頻度では限定的かもしれませんが、ユーザー様のサービスの使用頻度が1回かというと必ずしもそうではないというのが、まず1点目です。その中でPVが年々上昇しているという認識でよろしいのでしょうかという部分については、その認識で正しいと思います。やはりWEBやアプリを通じてお部屋探しをするユーザー様の数、当社としてはMAUというKPIで示していますが、ユーザー数が非常に増えているところと、ユーザー様が使っていただく中で実際に問い合わせをしてくださるコンバージョン率も堅調に推移している結果です、という回答になるかなと思っております。

■■20年以上事業をやっていますとある程度行き渡ったということでは今のところありませんか
既存ビジネスのユーザー数という観点で言うと、当然具体的な数は分かりませんが、お部屋探しをされる方の層というのは人の加齢に応じて当然変わっていくということがあります。当社のサービスを過去からご存じである方に加えて、若い世代の方が20代30代と年を重ねるにつれて家探しライフイベントに遭遇する機会というものは増えてくるのかなと思いますので、その観点でいうとユーザーが入れ替わっていくというか伸びていくのかなというところがまず1点目です。2点目は、不動産領域のユーザーとかポテンシャルをどう捉えるかという観点でいうと、やはりお部屋探し支援だけではなくて売却、引越し、リフォームといった住まい全般の支援という形で市場を捉えていく必要があるのかなと考えております。売却、引越し、リフォームみたいなところも含めると、当然市場はまだまだ大きいというところもありますし、マーケットのポテンシャルはまだまだあるんじゃないかなというような回答になります。

■■■今回の決算を見てみますとオーガニック流入増加に向けた取り組みがうまくいってMAUが回復基調と書いてありますが、この「オーガニック流入増加に向けた取り組み」とは具体的にどのようなことをされているのでしょうか
「オーガニック流入」の意味合いとしては自然流入という定義になりますけれども、ここは大きく分けると2つあると考えております。まず認知の強化という観点では、例えば、ニフティ不動産というサービスをより認知してもらうとか、当社のWEBであったりアプリの個別機能をしっかり認知していただくことによって、より多くのユーザー様にGoogleであったりAppStoreにおいて、「ニフティ不動産」と指名いただくといったことになります。2つ目としては、機能的な観点で申し上げますと、サイトの情報量の強化であったり、UI/UXの継続的な改善を通じて、「このサービスを使えばいい家探しができる」「このサービスを使ってみようかな」と思っていただきユーザー様の数を増やしていくことで、ニフティ不動産を指名していただくといった取り組みを指しているというイメージになります。

■■■最近、ネット広告代理店の決算があまり良くないというのをちょっと耳にします。そうなってきますとネット広告の価格が変動していることになるのですが、その影響というのは、やはりニフティライフスタイル様が集客をために影響というのは出てくるのかと思いますがそういう影響はありますか

結論から言うと、あまりありませんという回答になると思うんですけれども、より正確に申し上げますと、回答者が私であるというところと、やっぱりこの前後のご質問の文脈というところもちょっと必要なのかなと思っておりまして、抽象的な回答になってしまって申し訳ありません、というところです。現状としては、こういう業界全体の動きが当社の個別のサービスに影響を与えてるといったことは、我々IRの方でも事業部含めても当社の中では特段確認はしてないといったところなので、そうした観点からも特段ないのではないかというような回答になります。

■■■ニフティ不動産よりネームバリューがあるとSUUMOもホームズもニフティ不動産よりも大きくてページビューを稼げるサイトと認識しています。そうなってきますと、ニフティ不動産様に頼むと紹介料がかかってしまうのでそれだったら自分のところだけでお願いしなくてもいいのではないかという結局SUUMO様のページビューが莫大で、ニフティ不動産もしっかりPVがあるのですがそういった状態で、ニフティ不動産に先ほどの説明とほとんどポータルさんがお願いしているとそれはなぜなのでしょうか
質問のご趣旨としましては、SUUMOさんやホームズさんに直接依頼したら、より多くの利益を得られるのではないかという意味だと思います。そこについては、やはり、より多くの情報を見て、慎重に物件を検討したいというユーザー様の存在があるからという回答になります。SUUMOさんやホームズさんでも当然、単独で多くの情報を提供しているポータルサイトではありますが、そうしたポータルサイトを単独で利用したいというユーザー様もいらっしゃるし、当社のサービスのように、全体の情報をまとめて提供する状態が担保された中で検討したいと思われているユーザー様も当然いらっしゃるという部分の提供価値に対して、その価値をしっかり認めていただいている結果と言えます。

■■■ニフティ不動産のこだわり条件で最近急激に伸びている時代の変化で感じるものはありますか
「こだわり検索」の条件で最近急激に伸びてるものがあるかというと、その傾向や特別というものは特段ないのかなと思っているんですけれども、例えばどういう条件が人気かというと、「2人入居OK」みたいな物件や「インターネットが無料」、あとは「全室フローリング」みたいな条件がこだわり検索においては上位に位置してるというような形です。

■■■ニフティ不動産についてはXとかFacebookとかでのSNS広告というのは行っているのでしょうかそれともSNS広告は効果が見込みにくい媒体と考えているのでしょうか
今もSNS広告は実施しています。加えて、下期もしっかりやっていきたいと思っております。例えばFacebook、インスタみたいなことをやってますし、可能性としてはTikTok等、そういうこともやっていきたいと思っております。。SNS広告は効果が見込みにくい媒体なのでしょうか、という問いに対しては、我々そうは思っておらず、むしろ効果が見込めるのではないかという形で考えております。より短い時間で訴求したい効果を訴求する、ですとか、ニフティ不動産を使用するシチュエーションを訴求する、ですとか、そういう観点でSNS広告は非常に有用だと思ってますし、まさに下期の取り組みとしてしっかりしていきたいポイントの一つではあるかなと考えてます。

■■■テレビCMの効果を教えてください
去年の年末から今年の年始にかけて、王林さんを起用してニフティ不動産のCMをやりました。CMの内容としましては、「ニフティ不動産」というサービス名を前面に出して、まずはサービスに対する認知をしっかり高めるという目的で、かなり短い10秒15秒という時間の中でニフティ不動産のサービス名を訴求するというCMを行いました。効果につきましては、当初の目的どおり、ブランド認知・サービス認知はしっかりいただけたのかなと思っております。一方で、今年度の課題としては、サービスの認知というところを土台に、いかにその先のアプリであったりサービスを実際に使ってもらえるかという課題感を持っていまして、その観点で先ほど申し上げたSNS広告とかにも繋がっていくという形で考えております。なお、今後のCM広告については、去年しっかりやったということもありますので、今年はテレビのCMみたいな大掛かりなことはする予定はないというところです。申し上げたとおり、使いやすいとかこういう機能があるといった個別の機能訴求にポイントを絞って、より効率的にマーケティング等を行っていくということを今年は考えております。

■■■ウェルネス分野は直接Googleマップを見て選んでしまうと方もたくさんいるかと思います。と、なると進出っては難しいと考えるのですが
ウェルネス分野の定義付けをどう行うかということ次第なのかなということですね。当社としてはウェルネス分野の進出は有効な戦略なのではないかと思っておりまして、というのは先ほど申し上げたとおり、ニフティ温泉というのは日帰り温泉であったり、サウナみたいな日帰り温浴施設に特化しているということのほか、健康とか美容とか心身の健康に関心があるユーザー様を非常に多く抱えているというケイパビリティがあります。今申し上げたケイパビリティは、例えばですけれども、スライドに書いていただいているような競合さんにはおそらくないのかなというところもございますし、あと、日帰り温浴施設様との実際のネットワークといった強みもあるので、当社のユニークなポジショニングとケイパビリティを生かした形でウェルネス分野に進出していくことで、他社との差別化というのを当然図れますし、市場のポテンシャルが非常に大きいということなので、そこでしっかりやっていきたいなという形で考えております。

■■■今年度ですねこの第一四半期第二四半期でも売上がほぼ横ばいだったのに対しまして、前年度というのはちょっと売上が下がってしまったということが起きました、今年度は問題なかったのですが、なぜ前年度というのは落ちた原因というのはあったのでしょうか。季節性を考えると、「今年がとても良かった」「去年がとても悪かった」どちらで考えた方が普通と考えれば良いのでしょうか
「去年が一時的な要因によって悪かった」というのが回答になります。今年が正しいペースで、去年は2Qが若干弱含んだというところになります。その要因につきましては、決算資料や短信にはもう具体的に書かせていただいておりますけれども、一時的に不動産ポータル様が彼らの事業ポートフォリオの観点で販促費の予算をちょっと抑えたという事象が発生した関係で、去年の2Qの売上が弱くなったというところになります。

■■販促費を抑えたというのは、掲載しないとはまたちょっと違う感じなんですか。
掲載しないということではないんですけれども、顧客(不動産ポータル様)が当社に対して広告料をいくら払うか、という話です。一時的なこういう事象が去年の2Qに発生しました。

■■先ほどのご回答から資料を拝見させてもらいましたが「一部顧客の販売促進費予算が下記に影響を受けたと書いています」が、それを見てもちょっとピンときません。先ほど顧客の販売促進費と送客手数料の関係性についてお話しできることがあればご教示いただけませんかと来ております。
先ほど申し上げたとおり、当社のニフティ不動産のビジネスモデルとしては、不動産ポータル様から対価をいただくというビジネスモデルになっておりますので、当然不動産ポータル様側の予算みたいなものが影響するというところです。去年の第二四半期におきましては、一部の不動産ポータル様が当社に対し、文字どおり「販促費の予算を一時的に抑えた」というところです。ただそれはあくまで不動産ポータル様側の事業構造の中の話であって、第3四半期、第4四半期、今年にかけては正常化しておりまして、一時的な問題であったという解釈をしております。

■■このような現象というのを一時的に抑えるみたいなことは過去にも起きたのでしょうか、それとそれが未来のことは分からないんですけど未来もこういったことは起きると考えてよろしいのでしょうか
まず実績としてこのようなことが起きたことはほぼないということと、未来についてもその確度は極めて低いということです。あとは先ほどからの繰り返しになりますけれども、やはり収益源の多様化ですとかポートフォリオの層を厚くしていくことで、会社全体の収益力をしっかり高めていくということが会社としては重要なのかなというところでございます。

■■■ライバル企業はありますか
この質問はなかなかお答えするのが難しいところではありますが、投資家様、例えば機関投資家様の観点で見た時に、やっぱりコンプス(類似会社比較法)みたいな話は当然あると思うんです。その観点で言うと、例えばじげんさん・ポートさん・キャリアインデックスさんみたいなところは、ユニバースの中のコンプスという観点で、よく名前を挙げていただいているというところがあります。そうしたライバル企業に勝つ当社の強みとは何かというと、先ほど申し上げたことの同じ内容になるのかなと思っておりまして、情報量であったり、ユーザー様の集客力・名寄せ等々の情報検索技術・テクノロジーといったあたりがやはり強みというところもあります。あとはウェルネステックに関して言うと、ニフティ温泉というユニークなサービスを手がけているということはありますので、健康に興味があるユーザーを抱えていること、温浴施設とのネットワークがあること、というあたりが当社ならではの強みになると考えております。

■■ニフティ温泉のお客さんとニフティ不動産のお客さんは結びつかないところもあるとは思うんですが、温泉に行きたい人で不動産偶然探してるよという人も多分いるかと思います。サービス間の送客は行っていますか。
今はあまり行っていない、というのが私の回答になりますね。翻っていうと、今後はそういったこともやっていきたいと考えております。ただその時の組み合わせが不動産と温泉なのかというとその限りではなく、例えば不動産と全く別のサービスかもしれないですし、温泉から全く別のサービスなのかもしれませんが、やはり事業ポートフォリオの中における複数サービス間での顧客のクロスユースみたいなところは今後きちんと考えていきたいなとは思っております。

■■■こちらニフティの親会社のノジマとの関係性について教えてください。
当社は割と最近上場したという中で、資本関係上の独立性というところは、経営上、非常に意識してきた観点です。なので、シナジーは創出しようと思えばパターンはあると思うんですが、現時点までは、そこは若干控えてきたというところはございます。例えばどういうシナジーがあるのかということですが、当社のサービスでスマホアプリみたいなものがあったと仮定をしたときに、そのアプリがプリインストールをされた状態のスマホをノジマの店舗にそれを置いてもらうとかですね。あとはちょっと具体的にはなかなか申し上げにくいところはあるんですけれども、グループの中にはECであったり物流関係のノウハウがあったりする会社もあるので、そういったアセットは今後の事業展開においては何かできる可能性はあるんじゃないかなと言ったところです。例えばセシールみたいな会社もあるんで、ネット通販であったり物流センターであったり、そういうアセットもグループ内にはあるので、当社の事業戦略としてグループ全体のアセットを活用できる可能性はあるんじゃないかなと思います。

■■■「不動産テック領域」「クロステック領域」「ウェルネステック領域」をうち最も注力をするのはどれだとお考えでしょうか
この質問はなかなかお答えが難しいというか、いろんな観点があると思うんですけれども、当社の中期経営計画の文脈を踏まえて話をすると、やはり今強い不動産テック領域を引き続き柱にしつつ、ウェルネステックを第2、クロステックを第3の柱としてしっかり伸ばしていくという形では申し上げているので、不動産・ウェルネス・クロステックの順序付けは一応できるんじゃないかなと考えているというところです。マーケットの大きさみたいな観点で言うと、これも定義次第ではあるんですが、不動産でいうと住まい全般の支援というところまで広げると非常にマーケットは大きいですし、ウェルネスに関しては市場の大きさは言うまでもないというところです。クロステックについては「ライフスタイル×テクノロジー」という抽象度が高い領域なので、なかなかTAM、SAM、SOMみたいなマーケットの定義が難しいところがあるので、マーケットの規模感というとなかなか優劣はつけにくいというところはあるんですけれども、その中で中計を踏まえた順位付けをすると今、資料に並べている順番のとおりですというような回答になります。

■■■ニフティ不動産は、1顧客に対して、先ほど質問にもありましたとおり、継続的な収入はなかなか難しいとなっております。しかし、たくさんの人が今見たりダウンロードしているという状態になりますので継続的に見ていただく方に収入を得るためのアイデアはあるのでしょうか。せっかくダウンロードしてもらったり物件が決まったり利用されないのはもったいないなと感じました
当社の不動産テック領域としては、お部屋探しの支援から住まい全般の支援へというところを事業戦略にしております。この文脈に基づくと、例えばニフティ不動産で家探しをしてくださった方が、その前後の物件の売却であったり、引越しをされる、リフォームをされるみたいに、家探しに当社サービスを使うだけではなく、バリューチェーンの前後で、複数回サービスを使ってもらえる可能性はあるんじゃないかなと考えておりまして、その観点で、お部屋探しから住まい全般へサービスを拡張していくということを事業戦略として掲げております。2つ目はこれはちょっと主観というか、中長期的な観点でお答えをすると、当社の事業ポートフォリオの中で、不動産のユーザー様に(当社の)別のサービスを使ってもらえる、そういうサービスをしっかり作っていくことで、ポートフォリオの中のクロスユースをしっかり固めていくという部分は今後のポテンシャルとしてはあると思います。一方で現状は、ちょっとそこの取り組みがまだ十分進められてないという課題ではあるというところです。なのでまとめると、不動産テック領域という括りの中で、より範囲を広げていくこともできますし、将来的には、事業ポートフォリオの中で複数サービスの中でクロスユースを進めていけるような取り組みができればいいかなと考えているところです。

■■■ニフティ求人の今後の方向性は決まりましたか

結論としてはまだ決まりきっておりませんので、早急に方針をしっかり決めていきたいなというところがまず1点あります。一方で、今回GiRAFFE & Co.のM&Aを実施しましたが、DFOやGiRAFFE & Co.のクライアントの中には、求人に関連するクライアント様もおりますし、一部のサービスと何かうまく連携できないか、というところもあるので、そうした事業ポートフォリオやグループ会社の変化等々も含めて、改めて総合的にしっかり考えて事業方針を明確にしていくということがこれからやるべきことと考えています。

■■■初めて御社のサイトを拝見しているのですが掲載物件のお問い合わせはこちら資料請求をクリックして個人情報を入力するとお問い合わせが課金が発生すると考えてよろしいのでしょうか
ご理解のとおりで正しくて、このフォーマットを通じてお問い合わせをしていただくと、当社は不動産ポータル様から送客料をいただけると、そういうビジネスになってます。

■■■上場時に得た資金の使い道を教えてください。
目論見書や成長可能性資料にも記載をしておりますが、大きく、広告宣伝投資、開発投資、人材投資に用いていくという形になります。広告投資については、サービスの認知度を高めていくということもそうですし、開発においてはみなさまにより快適にご利用いただけるUI/UXの強化、人材については優秀な人材を採用していくということが主な使途となります。投資対効果については、まず広告については先ほど申し上げたとおり、テレビCM等を通じてサービスの認知度をしっかり高めており、個別のサービスの訴求もしっかり図れており、結果としてユーザー数も順調に増えてきてるので、この点では効果的に使えているのかなと思います。開発に関しても、細かいものから大掛かりなUI/UXの強化も含めて、やはり結果としてコンバージョンレートがかなり安定して推移してるというところはプラスで評価しておりますし、一つひとつの積み重ねの結果が出てるのかなというところです。最後に人材の部分については、ある程度効果が出てるというところもありますが、やはり上場で調達した資金で採用した社員のポテンシャルを生かして、これから事業ポートフォリオの拡大であったり、中期計画の達成に向けて動くことで成果をしっかりお示ししていくというところで、課題も含めての分析という、そうした回答になります。

■■今採用にというお話をされたんですがで注力している職種というのはあリますか
1つは、一般的にどの企業様もというところはありますが、やはり開発エンジニアというところが強化のポイントではあるというところです。当社サービスの基盤というかサービスのベースにもなりますので。あとやはり集客力を強化していくということが非常に重要なので、マーケティング人材や営業人材といったところは引き続き強化をしていきたいと思います。

■■■ニフティ不動産は「アプリ」「ホームページ」どちらで多くみられますか。推移も踏まえて教えてください。
実際のユーザー数で言うとアプリよりもWEBの方が多いという形です。ただ、そのご利用の結果としての送客という観点で言うと、アプリの方が数としては圧倒的に多いという構造になっております。続きまして、過去から現在までの変動推移という観点でいうと、傾向としてはWEBからアプリ経由が増えているというのは確かにあります。なぜ増えているかというと、そういう動線設計を当社としても意識していて、WEBよりもアプリの方がより快適な体験をしていただけますし、当社としてもその方がよりコンバージョンが高いという両方の観点からアプリ経由の方を強化していると、そういう事情で変動しているという形です。

■■■事業においてAIの活用事例があれば教えてください
例えばニフティ不動産で考えた時に、ある物件を検索されたお客様がいたとして、そのお客様にAIを使ってレコメンドをするみたいなことはあるというのと、もう一つはやはりAIと当社のビジネスは非常に親和性が高いということもあります。冒頭申し上げましたが、「思いやりとテクノロジーで、一人ひとりの「幸せな暮らしの意思決定」を支え続ける。」という当社パーパスとAIとの親和性は非常に高いという風に個人的にも思っておりますので、ここは会社としての強化ポイントの一つでは間違いなくあるかなという意見です。

■■■ニフティ温泉の売上成長が低いのが気になります
まずファクトとしての売上成長の低さという部分の要因をご説明しますと、ここは決算説明資料でも開示・ご説明をしてますが、やはり集客増加のための取り組みが十分進まなかったというところが背景事象としてあります。今後も現状の売上成長に留まるのでしょうかというご質問につきましては、今十分にやりきれていない集客に向けた取り組みをしっかりしていくことで、現状の売上成長に留まらない成長を目指していきます。今後の売上向上に関する施策という観点でいうと、既存のクーポンであったり体験型広告をしっかり伸ばしていくということは当然ありつつ、やはりユーザーのみなさまや温浴施設様に対する提供価値をより高められるようなサービスを展開していくこと、増やしていくといったことが施策としてはあるかなと思っておりまして、ここの具体策がお示しできるように会社としても動いていきたいなとは思っています。

■■コロナ禍が終わりその時点で温泉に行こうとかスーパー銭湯に行こうという人はだんだん増えてくるという肌感覚というのはあるのですがそれでもニフティ温泉を見る人は急激に回復したとかいうことはないのですか。それともコロナ禍でもあまりPVが減ってなかったとかそういったことなのでしょうか
その点は、市況が回復する中で、そこにキャッチアップできるような、当社の施策が十分ではなかったという回答になります。

■■■こちら有価証券報告書を見てみますと、御社の顧客の半分近くはリクルートになっています。SUUMO様に集客をしているということになるかと思うのですが、上顧客でしてたくさん集客をしているのでありましたら単価を上げるという交渉はできないのでしょうか
優良顧客様に対して、送客の数であったり、実際に問い合わせの結果、来店してもらえるような質の高いユーザーを増やしていくということができた上で、より良い条件設定に向けて動いていきたいというところは当然ながら会社としてはあります。二つ目は、特定の顧客というか事業以外に、事業ポートフォリオ全体をしっかり強化していくことで収益源の多様化を図っていくということが、会社にとっては重要であるという回答になります。

■■■売上規模から見て、総資産に占める比率から見ても、今現金がこちら44億円弱ありますというのは、ちょっとため込みすぎなのではないかと考えています。今後、M&Aのための待機資金というのはあるかと思うんですが、それ以外の理由でなぜこのような資金を貯め込む必要があるのでしょうか。
ここは個人的にも非常に課題を感じている、というのが正直なところで、やはりバランスシートがちょっと大きいことで、資産効率の観点では、効率を損ねているという部分はあります。一方で、今の現預金の存在を正当化していくという観点ですと、中期計画の達成に向けた成長投資であったりですとか、あとはスライド(のご質問)にも記載いただいておりますが、ある程度規模感のあるM&Aをしっかりしていくといったことも当然あります。そういう成長投資に使わないということであれば、その場合は別の方法を考えるというのが教科書的な回答ではあるんですけれども、まず一旦の回答としては、やはり資産効率とか現預金の存在を正当化できるような投資をしっかり行っていくということを会社としてしっかり目指していきます。

■■例えばですけど極端な例になっちゃいますが広告をたくさん打ちますよとかそういったこともなかなか難しいビジネスモデルになりますか
そこは何とも言えないんですが、営業キャッシュフロー、投資キャッシュフローの差分のフリーキャッシュフローという観点で言うと、投資の幅には限度がある、という回答になるので、やはり通常の投資を超えたM&Aであったり、事業投資みたいなところがポイントになるんじゃないですかね。

■■■投資家の皆さまへ
本日は忙しいところ貴重なお時間ありがとうございました。冒頭でも申し上げましたけれども、IR担当として、当社のことをよりよくご理解いただきたいという思いもありますし、今日みたいな双方向でのイベントについては今後も積極的に登壇していきたいと思っております。ぜひ今日の話であったり、今後の個別質問に基づいて、当社をウォッチリストに入れていただくですとか投資検討につなげていただけますと幸いでございます。引き続きよろしくお願いいたします。

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