シャープが鴻海と決まったとか保留とか二転三転しますが
シャープの液晶部門のライバル会社というのはジャパンディスプレイになります。
四季報でいいますと中小型ディスプレイの世界首位級です。
世界首位級というのは1位ではないのかという話になるのですが
LGと首位を争っていて2位の時もあるから首位級という言葉の使い方をしているのだと思います。
ジャパンディスプレイは
ソニーモバイルディスプレイ株式会社
東芝モバイルディスプレイ株式会社
株式会社日立ディスプレイズの3社の合併でできた会社ですから強いと思うのですが
株価は冴えません。
世界首位級なのに困ることがあるのでしょうか。
他社との価格競争が凄まじいこともあるのでしょう。
しかし、企業間の争いより怖いことが今年ありそうなのです。
それはスマホが売れなさそうなのです。。。
2016年 スマホが売れない!?
こちらがジャパンディスプレイの見通しですが、
今期4Q(1月―3月)の急激の売上減が想定されています。
見た感じ3000億→2000億でしょうか。
3ヶ月で1/3の売上が消えます。
特に中国向けがひどい状況になっています。
半年前の半分以下です。
今までの工場稼働率が1/3でOKというのはかなり厳しいかと思います。
そこでジャパンディスプレイは大きな経営改革を行っていて
損益分岐点を89%→62%まで下げています。
詳しいことは書いていないのですが
相当改革しないとできないことかと思います。
こういった事をしないと生き残れないというのは今後の見通しも明るくないかと思います。
ジャパンディスプレイの問題なのかもしれませんが世界100位ではなく首位級なので
中小型ディスプレイ市場こうなっていると考えたほうがよさそうです。
シャープについて思う事
ふと、思ったのですがこの時期にシャープの買収話をこの2月にまとめたいのは
2016.4Qのシャープの赤字がものすごい事になっているから。
と想像します。
買収でどこに売ろうかとのんびり?考えてる時に
ジャパンディスプレイみたいな抜根的な改革はできないと思うのです。
そうなると今までと同じ損益分岐点の可能性があります。
なにせシャープの3Qだけでディスプレイ事業で100億程度の営業赤字です。
そうなると売上が1/3減って4Qになったら3Qと同じ100億程度ではなく
300億とか400億の大きな赤字が加わることが確実です。
そうなると銀行からの融資がさらに厳しい条件になるのは確実なのです。
だったら今のうちにまとめたいのではと思うのでありました。
さらに推測すると、鴻海からすれば4Qの大赤字をみて銀行が見捨てる寸前までで契約させたほうが
「前、話した時より債務が全然違うではないか!」とか言いがかりをつけて
今よりも有利な条件で契約できると考えているから
合意停止という生殺し状態にしたのではないかと勝手に思うのでありました。
どちらにしろスマホディスプレイ業界はレッドオーシャンな感じがしますね^^;
2016/2/25記
◆ここから追記
2016/6/11記
この前書いてから
予想通りシャープの赤字も大きく
買い叩かれ買収になりました。
ただ、4ヶ月前に書いた事とちょっと
ジャパンディスプレイの事で変わったことが
ありまして書いてみます。
決算がでたのですが
ジャパンディスプレイも危ないのではないかと思うことがありまして
それは
中国でシェアを奪われていると書いてあります。
需要がないのならまだ仕方ない部分もありますがシェアを奪われるというのは他社がシェアを奪ったことになりますので心配です。
つまり日本製のディスプレイというのは
性能的にも価格的にもLGサムスンに負けているのが
如実にわかる結果かと思います。
徐々に反転していくとは書いていますが
工場の一時休業を第一の対応策に上げている会社が
シェアを奪うことができるのかとても疑問にのこります。
ディスプレイ業界の事を書いていると
いつも技術立国日本は過去のものなのでは!?
という気持ちになるのでした。
頑張ってほしいのですが。。