ぼくは素晴らしい中期経営計画を読むとまず
『今後こんなに伸びるんだ!凄い!』
と毎回感動してしまいます!
しかし、その中期経営計画が日にたつに連れ
絵に描いた餅であることがわかり中期経営計画が無理であるのを見ながらしょんぼりしてしまいます。
で、また別の会社の中期経営計画をみて感動して繰り返しになります。
なんとも騙されやすい体質です(T_T)
で、フージャースホールディングスの中期経営計画をみてまた感動してしまいました。
4年後には2倍です。
1つランクが上の不動産会社になりますね。
でも、今回は絵餅なのでしょうか。
それとも成功するのでしょうか。
難しいところではありますがちょっと考えてみます。
最近のフージャースは新規事業への挑戦が多々あります。
高齢者向けの分譲マンションや
リゾートマンションもそうですし
今まで首都圏近郊がメインだったのが全国展開も進んでいます。
これは首都圏のマンションだけでは限界があるのでは?
という考えからきた多角化ですね。
これらが育てば十分可能かと思います。
しかし、どうしても不動産会社の拡大路線は2つの気になることがあります。
それは
◆この計画がうまくいったとして自己資本比率はどうなるのだろうか?
不動産ビジネスは
過度な成長は自己資本比率を下げてしまいます。
売上が100億円ずつ増えてますが
フージャースの直近はROEはうまくいけば15%ですので
純資産は210億ということは
210億☓1.15=241.5億で30億円くらい自己資本が増えます。
つまりこのままだと
30億円資産が増えるが100億円借入をする可能性がでてきます。
そうなると自己資本比率が大きく下がってしまいます。
ハイレバレッジ経営そのものです。
それを避けるのなら
・目標を落とす
・ROEをより高める経営をする。(そうなると経常はかなり上振れになります。)
必要が出てきます。
それができるのかこの計画からはわかりませんでした。
で、もう1つがどうしても不動産ビジネスにつきものになってしまうのですが
◆不景気になり不動産価格が下落したら大丈夫なのだろうか?
ということです。
当たり前ですが不動産価格は上がり続ける事はなく下落もあります。
そして、それは突然起こります。
プロパティエージェントの時に書いたのですが
マンションを建てる
↓
多額の資金が必要
↓
借りる
↓
売れる
↓
もっと建てたくなる
↓
もっと借りる
↓
もっと売れて業績も良くなる
↓
天国モード終了
↓
売れない
↓
不動産価値も下がり保有不動産に評価損がでる
↓
銀行も保守的になり積極的にお金を貸してくれない
↓
ゲームオーバー
ということです。
リーマンショックではこの理由でたくさんの企業が倒産しています。
偶然にも今日のクローズアップ現代+はタワーマンションの転売で儲ける空中族を特集しています。
マンションというのは住めば価値が減るはずなのですが、転売ができるということは地価が上がっていることを指します。
しかし、テレビで特集を組まれるという事は相当東京近郊の地価が値上がりしている証拠だと思います。
フージャースは地方展開を初めてますが、メインは関東ですのでそういった土地を仕入れてマンションを建設するわけです。(東京近郊が得意なのでど真ん中ではないのですが東京バブルが弾けたら東京近郊が被害ゼロというわけではないです。)
フージャースは分割後水準で今の1/90の7円という株価でいつ倒産してもおかしくない状況がありました。
それは景気が良いから高いを土地を自己資本比率を低くしてでも買ったことが原因です。
心配が杞憂に終われば良いのですがどうしても
喉元過ぎれば熱さ忘れる
という言葉を思い出すのでありました。
追伸
実は、新規ビジネスが全部成功し続けるという前提はちょっと危ないのではないか?
という心配もあったりします^^;