バイオベンチャー アンジェスがkamada社との提携によりイスラエル販売可能になりそうだということで株価が動いています。
重症虚血肢の患者さんが対象ということで、日本の早期販売承認を申請していまして日本発売後にイスラエルでも発売となりそうです。予定ですと2020年に販売とのことです。
アンジェスとしましては 日本販売→イスラエル販売でアメリカはフェーズ3申請がまだですので成功するとしましても当分先の話になりそうです。ちなみにイスラエルの人口は868万人ととても少ないためこれだけではあまり意味をなさないような気もしますが、他の国への販売が期待できるのかもしれません。
HGF遺伝子治療薬は
血管を新生する薬との事でもし上手く行ったら虚血性疾患以外にも応用がありそうですね。
さて気になる所が2つありまして
1.なぜ大手製薬会社が手をあげないのか。
アンジェスの研究開発費は年間26億円です。
そのため頻繁に新株発行をしています。
既存株主さんは可哀想です。。
でここで思うのですが、本当に可能性があるのならできそうなら、新株でなくて武田薬品なりファイザーなり大手製薬会社が資金提供すると思うのです。
例えば大塚製薬の研究開発費は2161億です。
アンジェスの約90倍の研究開発費です。
もしぼくが大塚製薬の役員で本当にお金になりそうな開発であれば年間50億円でも追加で出すと思います。
そうような企業が一切現れていないというのは、プロから見たら期待が持てないのか、アンジェスが自社開発にこだわっているかのどちらかになりますね。
2.上市しても売上が株式市場の期待に答えることができるのか?
アンジェスの時価総額は2019.2.13現在642億円です(株価654円)となりますと
純利益21億程度でPER30になります。
そうなると、薬が成功してもたくさんの患者さんが利用しないと期待に答えられないのではないかと思うのです。
直近の話題はHGF遺伝子治療薬になりますが
仮に1回300万円としますと、100億円売り上げるためには
100億/300万円=3333人に投与が必要となります。
フィスコのレポートによりますと
http://www.fisco.co.jp/uploads/angesmg20170309.pdf
治療が必要な患者さんは国内1万〜2万人との事でいないことはないのですが、がんとは違い手術できるお医者さんも限られてしまうのではないかという心配もててきます。
もちろん昔のインタビューでは売上500億を目指すと書いてあり(アトピー性皮膚炎の薬が頓挫しているのでもう少し低くなっているとは思いますが)
http://interview-ir.com/article/429107053.html
目標達成しての杞憂になるのが一番です。(個人的にはアトピー性皮膚炎の薬ができてほしいです。)
これからの展開が楽しみですね!