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[書き起こし・要約]スパイダープラス(4192) IRセミナー(質疑応答パート)2024.3.12開催

2023.3.12に開催しましたスパイダープラス(4192)のIRセミナーの質疑応答部分の書き起こしになります。

登壇者名  取締役執行役員CFO  藤原 悠  様
登壇者名  IRシニアエキスパート 石田 純一  様

[資料]

質疑応答

Q:社長のSNSでの会社に関する発言が話題となっています。投資家として、これについて社内で話し合うべきだと考えますが、いかがでしょうか?

藤原: まず、投資家の皆様をはじめ、関係者の皆様をお騒がせしてしまい、深くお詫び申し上げます。本件については、社内では既に話し合いをしております。伊藤のSNS発信は既に決算説明会で申し上げている内容なのですが、今後は誤解を招かないよう、伊藤に対してSNSでの発言の必要性や、その活用における慎重な取り組みについて意見を伝えています。

伊藤からは、SNS活動の社会的影響力と上場会社の代表としての自覚を持って行動いただくことについて改めて約束いただきました。

Q: 2024年6月までにアナログ規制の見直しが予定されていますが、御社への影響はありますか?

石田: アナログ規制の撤廃は、建設業界のデジタルトランスフォーメーション(DX)を加速する追い風と捉えています。具体的にどの法令が変わるのかを見ていると、例えば遠隔での検査立ち会いなど、ITの普及が期待されるシーンでの改正があります。したがって、アナログ規制の撤廃は、建設業界におけるITツールの普及にとって追い風と認識しています。

Q: 4月以降、多くの建設会社がSPIDERPLUSの導入を検討して問い合わせが増えた場合も、スムーズに提供可能でしょうか?

石田: 上場してから3年間、お客様に対する提案力や、安心して導入できるようなサポート体制を強化してきました。専門用語で言うところの「オンボーディング体制」も強化しており、お客様の意思決定期間を短縮できるよう取り組んでいます。
Q: 2024年問題が近づいており、業界ではDXに取り組む企業が増えていると思いますが、去年からの変化や動向についてどのように感じていますか?

石田: ご指摘の通り、特に大手建設会社では、採用を強化するなどして、働き方改革に対応している企業が多いです。人手を増やすことで対応していると発信している企業もありますが、人手を増やすだけではなく、生産性を高めることが重要です。人件費の高騰もあり、生産性向上の取り組みが必須となります。

Q: 需要の拡大によって多くの問い合わせがあった場合、サービス導入に要する時間はどれくらいですか?

石田: お客様からの問い合わせが予想以上に多いことは、私たちにとって非常にポジティブです。パンクしないよう、今期の採用計画を策定しています。また、先程の回答と重複しますが、スムーズに導入いただけるための営業体制やカスタマーサポート、オンボーディング体制を上場してから3年間準備してきました。

お客様からの申し込みから実際にサービスを開始するまでのオペレーションや販売パートナーとの連携なども含め、業務運用を構築しており、これからの需要拡大に対応できる体制を整えています。

Q: SPIDERPLUS以外に、将来的な売上の柱となる新サービスの開発はありますか?

藤原: 今年、私たちが重点的に育成する2つのプロダクトがあります。一つは「S+Report(エスプラスレポート)」で、昨年12月にリリースした新サービスです。

S+Reportのデジタル帳票機能を通じて、紙の帳票をデジタル化し、iPadなどで直接取り込むことが可能です。デジタル帳票は、建設業以外でも導入可能で、社内でも活用しています。紙の書類をデジタル化することで、データベースとしての利用や、簡単に帳票を作成できる点がポイントです。

もう一つのプロダクトは、{S+BIM(エスビム)」です。これは、建設の設計から施工管理に至るまで広く使われることが期待されているBIMに関連するものです。、今後、業界を代表する企業との協力を通じて、これらのプロダクトを育成し、競争力を高めていきます。

Q: 他社のサービスについて最も意識している点は何ですか?

藤原: 直感的に思い浮かぶのは、競合よりもアライアンスやM&Aの対象として考えているサービスです。実際、SPIDERPLUSを補完するような多くのサービスが存在しています。SPIDERPLUSは施工管理の品質管理に特化していますが、それは施工管理業務のほんの一部に過ぎません。特定機能に特化したITツールが数多くあり、それらを組み合わせて使用することで、顧客にとっての利便性が高まります。そのようなサービスとの機能連携や販売連携を図ること、場合によってはグループ化という選択肢も提案していきたいと考えています。ですので、SPIDERPLUSと共に現場で使用されているサービスには特に注目しています。

Q: 他社がSPIDERPLUSの機能を追加してシェアを奪うことは考えられますか?

藤原: 今までそのような事態は発生しておらず、発生するとも思っていません。我々は施工管理におけるノウハウ、顧客基盤、開発スピードを含むビジネスモデルで競争優位を築いており、重要な部分は知的財産で保護しています。従って、私たちが市場で取り込まれるとは考えていません。

Q: 想定している株主資本コストの数値を教えてください。

藤原: 現在、取締役会で議論中です。一つの例として、CAPMをもとにした場合、当社の株主資本コストは約10%と推計しています。
Q: 2022年から2023年にかけての従業員の増加は、2024年に向けての重要な戦略でした。この採用戦略は計画通りに進んでいますか?

藤原: 計画通りに進んでいる部分もありますが、見直している部分もあります。総じて当初の戦略に沿って進めています。特に2023年第4四半期にはもう少し採用を拡大できたかもしれませんが、1月以降は計画どおり順調に進んでいます。

Q: 2024年に向けて営業人員を大幅に増員する考えはありますか?

藤原: まず、2024年問題への対応というより、需要増加に伴う措置として見ています。ただし、教育を伴わなければ効率は下がるため、教育体制の構築やイネーブルメント(効率化)の仕組みを作り、個々の生産性向上に取り組んでいます。拡大のタイミングと採用のバランスを考えながら、適切な規模で事業を拡大しています。

Q: 離職率について教えてください。

藤原: 当社の離職率は10%を下回る水準で推移しておりますが、成長速度が速い企業です。売上高が2年半で2倍になるなど、成長フェーズでは離職率が10%を上回る時期も出ています。

Q: AIの発達による写真の生成や修正のセキュリティ対策はありますか?

藤原: 改ざん防止は重要な機能であり、改ざん検知機能は数年前から取り組んでいます。施工管理ソフトウェア産業協会の改ざん検知認証を取得し、セキュリティを強化しています。エンタープライズ顧客との協力でセキュリティチェックを実施し、改ざん防止やセキュリティの向上に取り組んでいます。

Q: 昨年末に取締役が辞任した理由は何ですか?

藤原: 本人の希望と業務執行体制の強化のためです。辞任後も、執行役員として強いリーダーシップを発揮していただいております。効率的な意思決定と業務執行の迅速化のため、執行役員の権限と責任を強化しています。

Q: なぜベトナムに子会社を設立しましたか?

藤原: ベトナム選定は複数の要因に基づいています。人口増加率や開発可能性、日系建設業の進出状況などがポイントです。日本の建設業が受注を伸ばしたい国としてベトナムが上位にあげられていることなどから、効率的にシェアを拡大するためにベトナムに販売子会社を設立しました。

Q: 広告をあまり打っていないようですが、どのように顧客獲得をしていますか?

石田: Web広告やテレビCMなどのマス的な広告活動はあまり行っておりません。私たちは、建設業界向けの展示会や販売パートナーとの販促キャンペーンを通じたマーケティング活動に力を入れており、これらの活動を通じてお客様を獲得しています。これらは直接的には目に見えないマーケティングの一形態であり、お客様との接点を大切にしています。

Q: 現場の規模に応じて、SPIDERPLUSのユーザーはどの程度いますか?

石田: まず、大規模な建設現場の構造をご説明します。。ゼネコンを元請けとして、し、電気工事、空調工事、衛生工事など様々な分野の協力会社が関わります。13階建てのマンション建設を例として挙げると、施工管理を担う現場監督は、合計20~30人程度で、ゼネコンからは2~3人、各サブコンからも3~5人の現場監督が参加するイメージです、。

Q: 2月19日に発表された定款の一部変更について、ビジネスプロセスアウトソーシングやビジネスプロセスサポート、収納代行業務、派遣業務などのコンサルティング業務が盛り込まれましたが、具体的な構想を教えてください。

藤原: 定款にこれらの業務を追加することで、制約を受けずに事業を展開できるようにします。顧客の様々なニーズに応えるために、これらの項目を盛り込みました。広く事業展開を検討する中で定款記載有無が阻害要因とならないよう、可能性を広げる目的で定款を変更しました。

Q: ダットジャパン社との業務提携による顧客メリットは何ですか?

藤原: ダットジャパン社は長年にわたり大手建設会社へのソフトウェア受託開発を行ってきました。SPIDERPLUSとダットジャパンの技術や知識を組み合わせることで、顧客のニーズにより深く対応できるようになります。顧客はSPIDERPLUSの導入だけでなく、その後の深い利用やカスタマイズ開発に対してもサポートを受けられるようになります。

Q: 予想される営業赤字にもかかわらず、黒字転換した場合の追加投資についてはどのように考えていますか?

藤原: 今期黒字になることは望ましいですが、短期的な成長だけでなく、長期的な視点で必要な成長投資を追加で行います。広告宣伝費は必要なものに限定しており、無駄な支出は行いません。マーケティング投資も最適化し、効率化を図っています。投資は規律ある基準に基づいて行い、市場機会を積極的に捉えていきます。無駄な投資は行わない方針ですが成長のために必要な追加投資を行えればと思います。

Q: 関電工と開発した外部ソフトウェアの連携について、どのような恩恵がありますか?

石田: この連携は、関電工が開発したソフトウェアを組み合わせることで、SPIDERPLUSの機能を補完し、顧客のニーズに広く応えることを目的としています。このような連携によってSPIDERPLUSの利用が拡大し、顧客の業務効率が向上します。また、連携により検査機器との互換性も拡がり、我々の提供範囲が広がります。

藤原: 補足として、Sプラスレポートなどとの連携により、新たなキャッシュポイントを設けていますので、SPIDERPLUSにとっても販売上の利点があります。

Q: CADとBIMについて、今後CADがBIMに取って代わることはありますか?

石田: 長期的に見ると、BIMの普及は進む可能性が高いですが、現段階では現場作業では2次元CAD図面が便利です。将来的にはBIMが現場で直接利用される日が来るかもしれませんが、それはまだ先の話です。私たちはこの未来に向けて、BIMとの連携機能を開発しています。

Q: 海外でのBIM利用率は日本とどう違いますか?

石田: 具体的な利用率のデータはありませんが、シンガポールやロンドンなど、BIMを積極的に利用している国は多く、日本も公共工事でのBIM利用が進んでいます。日本より進んでいる国もありますが、日本もBIMを原則として利用する動きが加速しています。

Q: 建設業界でタブレットの導入が進んでいないのはなぜですか?カスタマーサクセスでの支援は考えていますか?

石田: 確かに、導入後もタブレットが活用されずに置かれるケースはあります。これを防ぐため、私たちはサポート体制を強化し、利用方法を学べるユーザーポータルサイトなどを用意しています。お客様がスムーズにデジタルツールを取り入れられるよう支援しています。

Q: 法改正にも関わらず、契約のペースが上がらないのはなぜですか?

石田: 建設業界はすでにIT活用や働き方改革に取り組んでいますが、適用開始前であるため、慎重な動きが見られます。法律が施行され、状況が明確になると、私たちのサービスへの需要が高まることを期待しています。

藤原: 業界の忙しさや工期の適正化などの課題もあり、すぐに改善策を講じるのが難しい状況です。しかし、国の政策や残業上限規制の適用が進むにつれて、状況は変わっていくと考えています。

Q: 2024年問題への対応としてDXの普及は見込まれますか?

藤原: はい、人手不足の問題を背景に、DXの普及は進むと考えています。ただし、その効果が出るには時間差があり、今期の業績見通しにもその期待が反映されています。

Q: 配当や株主優待の予定はありますか?

藤原: 長期的には、企業が成長し、高い利益率を達成できた際には、株主への還元を検討しています。現段階では成長を最優先にし、収益性の高いビジネスモデルと財務体質の構築に注力しています。

Q: 他社も似たような特許を持っていますか?それともSPIDERPLUSに独自の優位性がありますか?

石田: 私たちが取得した特許は基本特許であり、他社が同様の機能を持つ製品を作る場合は、私たちに対してライセンス料を支払う必要があります。従って、私たちが持つ特許による優位性は保持されます。

Q: 売上高の見込みが未達の印象があります。この点についてどのように評価していますか?

藤原: 売上高の見立てに関しては、私たちも反省しており、外部環境や自社の実力を総合的に考慮して数字を設定しています。しかし、売上の成長率を高めることが最も重要であり、期待を超える成果を出すよう努めています。

Q: 富山での実証実験プロジェクトについて、結論はどうなりましたか?

藤原: 実証実験はまだ継続中であり、3月注に結果報告があります。今のところ、ネガティブな評価は受けていません。

Q: DXを用いた公共施設の点検効率化について、どのような取り組みを行っていますか?

藤原: 公共施設において、SPIDERPLUSを活用して、紙の書類や現地への訪問回数を減らし、効率化を図っています。例えば、UR図面情報や写真情報のデジタル管理、チェックリスト機能の利用などにより、紙の持ち歩きが不要になり、業務のデジタル化が進みます。

Q:2023年8月に特許取得した検査の自動化技術をどのように市場に提供する予定ですか?

石田: 特許を取得した検査自動化技術は、建設現場の効率化に寄与します。この技術はSPIDERPLUSの機能として将来的に実装される予定で、業務の自動化と効率化を支援します。

Q: 他のシステムとの連携についての基本方針は何ですか?APIを開放することはありますか?

藤原: 様々なシステム連携パターンがあります。顧客のニーズに応じて、APIの開放や直接の連携を含む戦略的なシステム連携を進めています。特に重要なデータを共有する場合は、APIを通じての連携を検討しています。

Q: 開示されているSPIDERPLUS活用による時間削減は理論値であり、実際は異なる可能性がありますか?

石田: はい、一部では効果が低いケースもあり得ますが、多くのユーザーが実際に業務効率化を実感しています。サンプル数が多いデータでも、約半数は毎月10時間以上の業務効率化につながっているという結果があります。プロダクトの使い方を覚えることには学習が必要ですが、その効果は実際に感じられると考えています。

Q: 今後のメッセージをお願いします。

石田: 今後も当社にご注目いただけますと幸いです。本日は皆様のご参加とご質問に感謝します。

藤原: 今日はたくさんのご質問ありがとうございました。建設業界のDX推進において、当社はは変わらずお役に立ちたいと思っています。今後も皆様の期待に応えられるよう努めて参りますので、引き続きご支援のほどよろしくお願いいたします。

今日はありがとうございました。

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